サンエー浦添西海岸パルコシティ(開業前 筆者撮影)
沖縄タイムスによると、2019年6月に開業した沖縄最大級のショッピングモール「サンエー浦添西海岸パルコシティ」の売上が目標に達せず苦戦している。
引用・参照 沖縄タイムス
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/512538
サンエー浦添西海岸パルコシティ 概要
施設名 | サンエー浦添西海岸パルコシティ |
所在地 | 沖縄県浦添市西洲3丁目1番地1号 |
敷地面積 | 85,484㎡ |
延床面積 | 224,122㎡ |
商業施設面積 | 78,000㎡ |
設計 | 竹中工務店 |
施工 | 竹中工務店・國場組 |
店舗数 | 250店 |
駐車場 | 4,000台 |
開業日 | 2019年6月27日 |
コメント
「サンエー浦添西海岸パルコシティ」は、那覇空港から車で15分とアクセスがよく、成功間違いないと思われていた。
なぜ、沖縄パルコシティは苦戦しているのか?
沖縄県内にはイオンモール沖縄ライカム(沖縄市)、サンエー那覇メインプレイス(那覇市)など大型商業施設が多く開業し飽和状態になっている見方もある。
観光客目線でいうと、那覇空港から車で15分で便利だ。しかし、実際には観光客は那覇空港でレンタカーを借りることができず、送迎バスで沖縄パルコとは反対方向の南の「あしびなー地区(豊見城市豊崎)」に行ってレンタカーを借りる。
そして、那覇市の南側の「沖縄道自動車道」で観光地やホテルに向かう。
沖縄パルコは観光客の動線から外れていると言える。
さらに、本土の観光客が本土にあるようなショッピングモールに行く必要もない。
ウォーターフロント
サンエー浦添西海岸パルコシティは、米軍基地「キャンプ・キンザー」沖の埋め立て地に建設された。いわゆる「ウォーターフロント」に立地している。
商業施設を建設する場合、例えば半径10km圏内人口(商圏)を調査するが、ウォーターフロントの場合、半分は海なので商圏人口は少ない。
横浜のMM21や神戸のハーバーランドなど大都市でもウォーターフロントの開発は苦戦している。
結局、「ウォーターフロントは人口が圧倒的に多い東京でしか成功しないのかもしれない。」
ウォーターフロントは、イメージがいいが、実際には不便なことが多く、商業施設にしてもマンションにしても、東京以外で開発する場合は慎重になるべきだと思う。
東京の一極集中が進んで東京以外の都市との人口差が大きくなっているので、「東京で成功した事例を、地方都市で実行しても失敗することが多い。」
車社会沖縄も変化?
沖縄は車社会と言われて、県民の移動手段は車だが、沖縄都市モノレールが2003年に開業し(2019年延伸)沿線に商業施設や住宅などが建設されており、沖縄県人の意識も変化している可能性がある。
車は便利そうだけども、朝夕は毎日渋滞するので渋滞のないモノレールの方が便利という人も増えてきた。
沖縄の場合、共働きが多く、平日の夕食も商業施設で待ち合わせして家族で食事することが多い。そういう時は、沖縄県那覇市のモノレール「おもろまち駅」徒歩圏にある「那覇メインプレイス」の方が便利だと思う。
2020年春 沖縄モノレールでイコカが使える
2020年春「沖縄都市モノレール(ゆいレール)」でイコカ(ICOCA)やSuicaなど交通系ICカードが利用できるようになる。
2022年 沖縄モノレール3両化
現在、「沖縄都市モノレール(ゆいレール)」はすべて2両編成で運行しているが、2022年に3両編成を2編成新造し、走行試験を行い早期導入を目指す。3両化の費用280億円。