大阪府庁本館(東館)
2020年5月16日(土)午前0時解除
大阪府の吉村知事は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の自粛解除に向けて「大阪モデル」という独自の自粛解除基準を作った。この基準を2020年5月8日から5月14日(木)までの7日間連続で達成し、2020年5月14日(金)に「自粛解除」を決定し2020年5月16日(土)午前0時から段階的に休業要請を解除した。
2020年5月23日(土)0時解除
2020年5月21日(木)政府は大阪府に出している「新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言」を正式に解除した。これを受け吉村大阪府知事は、大阪府内の大型テーマパークへ出している「休業要請」を2020年5月23日(土)0時から解除した。
施設 | 大阪府の休業要請解除 | 施設の営業再開日 |
USJ・海遊館 | 2020年5月23日(土)0時 | |
午後10時以降の飲食店営業・午後9時までの酒類提要 | 2020年5月23日(土)0時 | 2020年5月23日(土)0時 |
1,000㎡以上のパチンコ・ゲームセンター・展示施設 | 2020年5月23日(土)0時 | 2020年5月23日(土)0時 |
ライブハウス・スポーツジム・夜の接客を伴う飲食店 | 2020年5月29日(金)以降も「休業要請」継続 |
府県を跨いだ観光目的の移動は「お控えください」とのこと。
自粛解除基準(警戒信号消灯)
- 病床使用率(当日の実績)
- 感染ルート不明の新規感染者数(7日間の移動平均)
- PCR検査陽性率(7日間の移動平均)
モニタリング指標 | 重症患者の病床使用率 | 感染ルート不明の新規感染者数 | PCR検査陽性率の推移 |
自粛解除基準 | 60%未満(当日) | 10人未満(7日間の移動平均) | 7%未満(7日間の移動平均) |
5月8日(金)時点 | 〇 30.9% | 〇 3.71人 | 〇 2.7% |
5月9日(土)時点 | 〇 29.8% | 〇 3.86人 | 〇 2.6% |
5月10日(日)時点 | 〇 26.6% | 〇 4.14人 | 〇 2.6% |
5月11日(月)時点 | 〇 26.6% | 〇 3.57人 | 〇 2.2% |
5月12日(火)時点 | 〇 26.6% | 〇 3.43人 | 〇 2.0% |
5月13日(水)時点 | 〇 23.9% | 〇 3.14人 | 〇 1.9% |
5月14日(木)時点 | 〇 22.9% | 〇 2.86人 | 〇 1.6% |
5月15日(金)時点 | 〇 21.8% | 〇 2.43人 | 〇 1.4% |
大阪モデルは、医療崩壊を起こさないことを重視しており、重症患者の病床使用率を基準の1つとしてる。
自粛要請基準(警戒信号点灯)
モニタリング指標 | 警戒信号点灯基準 | 2020年5月26日時点 |
①感染ルート不明の新規感染者数(対前週比) | 1以上 | 0.75 |
②感染ルート不明の新規感染者数 | 5人~10人以上 | 0.86人 |
③PCR検査陽性率の推移 | 7%以上 | 0.2% |
重症患者の病床使用率 | ——(基準とせず) | ——(基準とせず) |
この(警戒信号点灯)基準をオーバーすれば、再び自粛要請をする可能性がある。
但し「①感染ルート不明の新規感染者数(対前週比)」の基準は前週0人の場合、今週1人でも発生すると「黄色点灯」となるため実態を合わない部分がある。2020年6月にも「大阪モデル」の再検討をする。
大阪府は「新型コロナウイルスの大阪府の追跡システム」を2020年5月中に導入する。
- 飲食店、イベント開催者が「大阪府」のHPで「QRコード」を発行する
- 飲食店、イベント開催者が店舗や会場に「QRコード」を掲示する
- 飲食店利用者、イベント参加者が「QRコード」を読み込み、自分のメールアドレスのみ登録する
- 飲食店、イベント会場で「新型コロナウイルス感染者」が発生すると、大阪府は登録されたメールアドレス宛にメールを送信する
- メールアドレスは大阪府が管理し、飲食店やイベント開催者には分からない
- 大阪府もメールアドレスのみを管理し、氏名、住所、電話番号、行動履歴などの情報は取得しない
感染状況 | 新規報告数 | 直近1週間の新規感染者数が前週を下回る |
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数 | 0.5人未満程度 | |
医療体制 | 重症者数が減少傾向であり、医療提供体制が逼迫していない | |
今後の患者急増に対応可能な体制の確保 | ||
検査体制の構築 | 都道府県別のPCR等検査件数の動向 |
但しこれらの水準は「必達の基準」とはせず、総合的に判断する
項目 | 京都モデル基準 | 大阪モデル基準 |
新規感染者 | 5人未満 | 基準なし |
感染経路の不明者 | 2人未満 | 10人未満(7日間の移動平均) |
PCR検査の陽性率 | 7%未満 | 7%未満(7日間の移動平均) |
重症者の病床使用率 | 20%未満 | 60%未満 |
京都基準では4つの項目すべてを7日連続達成すれば緩和する方針。
大阪モデルとの違いは「新規感染者5人未満」という項目を京都独自で設定した。また京都府は重病者の病床が80症しかないため重症者の使用率を20%と厳しく設定している。(ちなみに大阪府は60%未満)