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大阪IR(統合型リゾート)環境アセスメントの手続完了「投資額1兆2700億円」2030年秋に開業へ(大阪湾の人工島・夢洲)

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出典 大阪府(イメージパース 結びの庭)

「大阪IR株式会社」(MGMリゾーツとオリックスが中核株主)は、「大阪・夢洲地区特定複合観光施設設置運営事業」の環境影響評価書と事後調査計画書を大阪市に提出し、環境アセスメントの手続きを完了した。

出典 大阪市

2024年6月14日から縦覧が始まっており、大阪市への届け出を経て近く着工する見込みで、2024年度夏に着工、2030年夏に全体工事を完了し、2030年秋に開業する予定。

IR事業では、敷地面積約64ha(太陽光発電設備を含む)に会議施設や展示施設、劇場、ミュージアム、飲食施設、バスターミナル、フェリーターミナル、係留施設、宿泊施設、カジノ、駐車場、太陽光発電設備を整備する。

施設の延床面積は84.8万㎡、建物の最高高さは約130m、駐車台数は約3,200台の予定。

来場者予想は年間1,987万人、1日の最大来場者数は約10万人を予想する。

出典 大阪市

4つのゾーン
コスモタワー展望台からの景観
舞洲シーサイドプロムナードからの景観
太陽の広場からの景観
  1. 「関西ゲートウェイ」ゾーン
    新駅などの多くの来訪者が集まる交通拠点を起点に、大阪・関西及び日本の「観光ゲートウェイ」として送客施設やエンターテイメント施設などを配置し、更なるエンターテイメント体験を求める来訪者をIR内部へ誘引するダイナミックな空間構成とする。
  2. 「イノベーション」ゾーン
    MICE 施設を中心にイノベーション創出につながる施設を配置し、新たなビジネスの創出を促す、付加価値創造のための拠点とする。
  3. 「ウォーターフロント」ゾーン
    海に囲まれた立地という夢洲の最大の特徴を生かし、来訪者に豊かな水の風景によるうるおいと安らぎを与え、大阪・関西の新しいパブリックスペースとして多くの人が集い、憩う空間とする。
  4. 「結びの庭」ゾーン
    上記3つのゾーンに囲まれた敷地中央部にある大規模なオープンスペースであり、隣接するゾーンによる多様な体験の表出、混ざり合い、相互作用を生み出しながら、大阪IRでしか体験できない魅力的な空間を創出する。

 

以下は過去情報を含む

大阪IR事業規模(当ブログまとめ)

ウォーターフロント空間

敷地A:39ha / 敷地B:10ha / 敷地C:2.6ha / 敷地D:9ha(拡張予定)

所在地 大阪市此花区夢洲中1丁目
面積 約49ha(土地は売却せず、35年の貸付期間・年間賃料25億円)

  • 敷地A(39ha)+敷地B(10ha)=49ha
  • 別途臨港緑地(敷地C:2.6ha)
  • 別途拡張予定(敷地D:9ha)
施設 延床面積 施設構成・規模
国際会議場施設 37,000㎡ 最大会議室6,000人超収容
展示等施設 31,000㎡ 展示面積20,000㎡(関西イノベーション・ラボ)
魅力増進施設 15,000㎡ ガーデンシアター・関西ジャパンハウス・三道体験スタジオ・ジャパンフードパビリオン・関西アート&カルチャーミュージアム
送客施設 14,000㎡ 関西ツーリズムセンター・バスターミナル・フェリーターミナル
宿泊施設(3ホテル) 289,000㎡ 2,500室・レストラン・プール・フィットネス・大浴場・バンケット
エンターテインメント施設 13,000㎡ 夢洲シアター3,500席
飲食・物販・サービス 310,000㎡ 飲食施設・物販施設・駐車場・エネルギーセンター
ガジノ施設 61,000㎡ カジノ行為区画は総延床面積の3%以内
総延床面積 770,000㎡
年間来場者数 2,050万人(国内1,400万人、国外650万人)
雇用人数 15,000人
年間売上高 5,200億円

  • (ゲーミング4,200億円
  • (ノンゲーム1,000億円)
納付金・入場料(府・市合計) 1,100億円(納付金770億円/年、入場料330億円/年)
インフラ負担 大阪メトロ中央線の延伸費用の一部200億円も負担する

さらに、投資額の一部を負担する関西の鉄道、エネルギーなど主要20社も、今回の計画を承認したもようで、統合型リゾート実現に向け枠組みが固まりつつある。

 

ホテルは3タイプ

宿泊施設のイメージ(仮称 MGM大阪)

(仮称 MUSUBIホテル)

ホテルタイプ 客室数合計(ホテル仮称)
エンタテインメントホテル
  • MGM大阪(仮称)
  • MUSUBI ホテル(仮称)
  • MGMヴィラ(仮称)
  • 2,500室(3ホテル合計)
多世代型アクアリゾートホテル
VIP向け最高級ホテル

 

ジャパン・フードパビリオン

関西ツーリズムセンター

全景(夜景)

出典 大阪府

IR建設予定地「大阪市夢洲」

 

IRスケジュール

2021年9月16日 大阪府市はIR事業者として「MGM(アメリカ)・オリックス」を選定
2021年10月1日~2022年4月28日 IR事業者を決定して区域整備計画を策定し、国に申請する
2023年4月14日 政府が大阪IRを区域認定
実施協定の締結・認定
事業者のガジノ免許申請
政府のカジノ免許付与
2030年秋 統合型リゾート(IR)開業
  • 大阪府と大阪市は2021年9月28日、カジノを含む統合型リゾート(IR)の事業者に、米国のMGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスのグループを選定した。
  • 同グループの事業提案によると初期投資額は1兆2700億円、年間売上5,200億円、15,000人の雇用を創出する。
  • 直接・間接効果として近畿圏全体で年1兆1442億円、92,515人の雇用創出を予想。
  • 誘発税収額は1,313億円(3年目)。
  • 2030年秋頃の開業を目指す
  • 液状化や土壌汚染対策として大阪市が790億円で土地改良をする予定。
  • あらゆるものを結ぶ結節点としての大阪IR(結び)
  • 水都大阪の伝統・文化・精神を継承(水都)

 

IR「統合型リゾート」とは?

IRとは、Integrated Resortの頭文字で、日本語では「統合型リゾート」と訳されており、国際会議場や展示場、ホテル、レストラン、ショッピングモール、エンターテイメント施設、カジノなどで構成される。

これらを、民間事業者「大阪IR株式会社」が一体的に設置し、運営する。

 

運営事業者

「大阪IR株式会社」は、MGMとオリックスが40%ずつ出資し、残り20%は関西電力、大阪ガス、パナソニック、近鉄HD、阪急阪神HD、JR西、NTT西など関西の主要企業が出資する。

 

投資規模(変更前)

大阪府・市の資料によると、初期投資額は約1兆800億円。

  • 約5,300億円(MGMなど株主からの出資金)
  • 約5,500億円(金融機関からの借入:株式会社三菱UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行からのコミットメントレターを取得済 )

年間来場者数は約2,000万人(うちカジノは1,610万人)で、売上高は約5,200億円、当期純利益約750億円を見込んでいる。(開業3年目)

来場者の約7割(1,400万人)は日本国内、約3割は外国人と予想している。

事業期間は、区域整備計画の認定日の35年後までだが、さらに最大30年の延長を申し出ること

 

全体イメージ

夢洲まちづくり基本方針(案)

時期 面積 内容
1期 70ha(道路を除くと60ha) 統合型リゾート(IR)を中心としたまちづくり
2期 60ha 万博の理念を継承したまちづづくり(万博跡地利用)
3期 40ha 長期滞在型のまちづくり

大阪市の案では、夢洲を3段階で整備する。IRは第1期部分で開発面積は当初49haだが、拡張予定地9haと臨港緑地2.6haを合計すると約60haとなる。

 

「大阪IR株式会社」に出資する企業

MGMとオリックス以外の20社は数億円~100億円を出資する予定

会社名 出資金(%)
MGMリゾーツ・インターナショナル 約2120億円(40%)
オリックス 約2120億円(40%)
関西電力 20社で約1060億円(20%)
パナソニック
近鉄グループHD
阪急阪神HD
NTT西日本
大和ハウス工業
大阪ガス
ダイキン工業
南海電気鉄道
JR西日本
京阪HD
JTB
竹中工務店
日本通運
丸一鋼管
三菱電機
レンゴー
サントリーHD
岩谷産業
大成建設
合計 5300億円(100%)

 

夢洲まちづくり基本方針(案)

出典 大阪市

大阪市は、2019年10月25日「夢洲まちづくり基本方針(案)」をとりまとめ公表した。

引用 大阪市

https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/toshikeikaku/0000483605.html

スケジュール

時期 面積 内容
1期 70ha(道路を除くと60ha) 統合型リゾート(IR)を中心としたまちづくり
2期 60ha 万博の理念を継承したまちづづくり(万博跡地利用)
3期 40ha 長期滞在型のまちづくり

大阪市の案では、3段階に夢洲を整備する。

具体的には、2024年に1期エリア(70ha)として統合型リゾート(IR)を開業し、2025年5月~10月に万博を開催し、その後跡地に2期エリア(60ha)を整備し、第3期として長期滞在型のまちづくり(40ha)を整備する。

 

IR候補地
  • IR(統合型リゾート)には「大阪府・市」「和歌山市」「長崎県(佐世保市)」が誘致を目指している。
  • 「横浜市」は2021年8月の市長選挙でIR反対派の山中市長が当選し、事実上撤退の方針。
  • 各自治体は2022年4月28日までに区域整備計画の認定申請を提出し、2022年後半~2023年頃、政府は最大3カ所を選ぶ方針。
IR候補地 場所 事業者
大阪府・市 大阪市湾岸部(夢洲) MGM(アメリカ)・オリックス
長崎県 ハウステンボス(佐世保市) オーストリア国営企業傘下「カジノ・オーストリア・インターナショナル・ジャパン」
和歌山県 和歌山マリーナシティ クレアベスト(カナダ)
横浜市 山下ふ頭(横浜市) 「ゲンティン・シンガポール」(大林組・鹿島・セガサミーHD・ALSOK)2事業者が応募したが他の1社は非公表

IR地区は最大3か所となっているが、ホテル3,000室など条件が厳しく、東京圏と大阪圏でしかIRは実現しない可能性がある。

 

長崎県のIR

長崎県のIR認定申請については、継続審議となった。

これは、政府は首都圏IRが難航していたため、首都圏IRに有利なようにIR設置条件を引き上げた結果、地方都市では採算が合わない可能性があるとも報道されている。

引用 ロイター「カジノ誘致、地方都市に危機感 政府指針で上がるハー

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