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超音速旅客機「オーバーチュア」の技術実証機「XB-1」が超音速飛行に成功 2029年就航予定 マッハ1.7(時速2,082km)飛行時間半減(ブーム・スーパーソニック)

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XB-1(Boom Supersonic)

2025年1月28日、米航空機製造のスタートアップ企業「ブーム・スーパーソニック(Boom Supersonic)」は開発中の超音速旅客機「オーバーチュア」の技術実証機「XB-1」の超音速飛行に成功した。

技術実証機XB-1は、高度35,290フィート(約10.7km)まで上昇し、最高速度マッハ1.122(時速1,337km)に達した。

技術実証機「XB-1」は全長21mで、ゼネラル・エレクトリック製のJ85-15エンジンを3基搭載している。

2024年3月に初飛行し、今までの最高速度はマッハ0.95(時速1,132km)だった。

 

オーバーチュア(超音速機)概要

超音速旅客機「オーバーチュア」は、アメリカの「ブーム・スーパーソニック(Boom Supersonic)」が開発中の超音速旅客機で、マッハ1.7(音速の1.7倍、時速2,082km)で飛行する。

コンコルドは、騒音問題から陸上を航行できなかったが、超音速旅客機「オーバーチュア (Overture)」は、陸上をマッハ0.94(時速1,150km)で航行する予定。

2003年に引退した「コンコルド」以降で初めての超音速旅客機となる見通しで2029年にも就航する予定。

すでに、米アメリカン航空、米ユナイテッド航空、JAL(日本航空)、英ヴァージン・グループが契約、出資をしている。

名称 オーバーチュア
英語表記 Overture
速度 マッハ1.7(時速2,082km)

陸上マッハ0.94(時速1,151km)

座席数 65席~80席(全席ビジネスクラス)

ちなみに、コンコルドは92席~128席

座席配置 横に1席+1席
パイロット 2名
客室乗務員 最大4名

(通常は乗客50名に対して客室乗務員1名)

全長 62m
航続距離 7,870km
巡航高度 18,300m
エンジン 4基
価格 2億ドル(220億円)
開発企業 ブーム・スーパーソニック(Boom Supersonic)
運賃 現行のビジネスクラス並み
製造開始予定 2024年
完成機体公開予定 2025年
初飛行予定 2026年
就航予定 2029年
NY~ロンドン 3時間半(現在7時間)
NY~フランクフルト(ドイツ) 4時間
ロンドン~マイアミ(米国) 5時間弱(現在8.5時間)
サンフランシスコ~東京 6時間   (現在11時間)
シアトル~東京 4時間半(現在8時間半)

ハワイ~東京間の距離は約6,200kmなので、超音速旅客機「オーバーチュア」の航続距離7,870kmで就航できる可能性がある。

現在の飛行時間7時間~9時間の半分の4時間前後で行けるようになるかもしれない。

また、シンガポール~関空間の現在の飛行時間は6時間~7時間なので半分の3時間半くらいで行けるようになるかもしれない。

全長は62mで客室長は40m程度と予想される。座席は縦に32席~40席なので、シートピッチは100cm~125cm程度と予想される。

斜めに配置する「スタッガードシート」ならば、フルフラットシートの導入も可能かもしれない。

 

オーバーチュア (Overture)契約機数(当ブログまとめ)
エアライン 確定購入 オプション 合計
米アメリカン航空 20機 40機 60機
米ユナイテッド航空 15機 35機 50機
JAL(日本航空) 20機(優先発注権) 20機
英ヴァージン・グループ 10機(発注権) 10機
合計 35機 105機 140機

米アメリカン航空(American Airlines)は2022年8月16日、超音速旅客機「オーバーチュア (Overture)」20機の購入契約と40機のオプション契約に合意したと発表した。

米ユナイテッド航空(United Airlines)も2021年6月3日、超音速機「オーバーチュア」15機の購入契約と35機のオプション契約に合意している。

JALは2017年に1,000万ドル(11億円)を出資し20機の優先発注権を得ている。

また、英ヴァージン・グループも10機の発注権を獲得している。

 

主な超音速旅客機開発計画

超音速旅客機コンコルドは2003年に退役したが、現在では、複数の超音速旅客機の開発計画が進行している。

  • ブーム・テクノロジー(USA)
  • 「Xプレーン」NASA+ロッキード・マーチン
  • スパイク・エアロスペース(USA)
  • アエリオン・スーパーソニック(USA)
  • ハイパーマッハ(UK)

超音速旅客機「コンコルド」は1976年に定期便運航を開始した。したがって「超音速旅客機」の開発自体に技術的な問題ない。

 

超音速旅客機による変化

計画段階だが、もし実現すれば何が起こるのか?

ビジネスクラス運賃で超音速旅客機に乗れるなら、現行のファーストクラスやビジネスクラスに乗る人は減少するだろう。

現在の航空会社の運賃体系は、エコノミークラスが満席でも、ファーストクラス客やビジネスクラス客が少ないと赤字になる。

現在のファーストクラス客やビジネスクラス客が超音速旅客機を利用し、従来の航空機はエコノミー客だけになってしまうと、赤字になるので、レガシーキャリアは窮地に陥るかもしれない。

その結果、超音速旅客機とLCCの2極化が進む可能性がある。

 

2極化が進むのか?

結局、将来的には「富裕層」と「一般客」の2局化する可能性がある。

これは、飛行機だけの問題ではなく、ホテルにも波及するのではないか?

今の大阪ではビジネスホテルが多く、富裕層向けのホテルが不足している感じがする。

近年、大阪で開業したのホテルは客室面積13㎡~15㎡のビジネスホテルが6割~7割と思われる。

インバウンド需要、カジノ、万博と浮かれている場合ではなく、10年後~20年後を見際まえて、富裕層を取り込むべきだ。

大阪の都市開発は、現状に満足して危機感がない。

関空の二期島の本格的ターミナルはいまだに建設の目途がたっていない。

2029年から始まる超音速旅客機時代に関空は対応できていない。

このまま行けば、再び、時代の変化に対応できず地盤沈下する可能性もある。

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