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大阪万博「空飛ぶクルマ」客を乗せる商用運航を断念、2社がデモ飛行を予定

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SD-03(2023年11月筆者撮影)万博のデモ飛行機とは違う

2024年6月14日、2025年大阪・関西万博で「空飛ぶクルマ」の運航事業者に選定されている「株式会社SkyDrive(スカイドライブ)」(愛知県豊田市)は万博会場で旅客を乗せて飛行する商用運航を断念すると発表した。4陣営のうち、2陣営が客を乗せないデモ飛行にとどめる。

引用 読売新聞

スカイドライブは、商用運航に必要な国土交通省の型式証明を2026年に取得する予定で、2025年の大阪・関西万博に間に合わないためと思われる。

2024年4月29日、スカイドライブは「SKYDRIVE(SD-05型)」の型式証明を「アメリカ連邦航空局(Federal Aviation Administration「FAA」)に申請し受理されている。

 

コメント

実際に「空飛ぶクルマ(SD-03型)」を2023年11月に見たが、いろいろと気づくことがあった。

大勢の人が集まって、楽しそうに操縦席に乗って写真を撮っていた。

デモ飛行と実機展示だけでも、見た人は感動すると思うし、認知度も上がると思う。

「空飛ぶクルマ(SD-05型・SD-03型)」の実機展示、デモ飛行でも十分成功だと思う。

今回のスカイドライブの商用運航の断念は、安全性を優先した結果であって、スカイドライブの判断は評価できる。

実機展示は5機くらい展示して、デモ飛行も万博会場内で飛行距離も100mくらいの方が実際に見れていいと思う。

 

SKYDRIVE(SD-05型)
SKYDRIVE(SD-05型)のイメージ図

現地のパネル

機体名 SD-05型
乗員 3名(操縦士1名+乗客3名)
サイズ 全長12.5m、全幅12.5m、全高3m(プロペラを含む)
燃料 バッテリー(電動)
重量 1,400kg
ローター数 8基(4カ所にローターを2つずつ)

12基という情報もある

ローター方式 2重反転式
有人試験飛行 2025年の大阪・関西万博でのお披露目を目指す
最高速度 100km/h(対気速度)
飛行時間 10分(当ブログ予想)
飛行高度 高度500m以下(当ブログ予想)
航続距離 約15km
充電時間 30分未満を目指す
航空機用内装 ジャムコ
機体素材(カーボン) 東レ・カーボンマジック
バッテリーシステム Electric Power Systems

2023年11月の展示パネルには、「2025年の大阪・関西万博でのお披露目を目指し、開発を推進しています。」って記載されていたが、「商業運航」という文言はなかった。

また、以前発表された「SD-05型」は2名乗りだったが、3名乗りに変更になっている。機体も以前の全長9.4mから全長12.5mと大型化されている。

重量も1,400kgとSD-03型の400kgから3倍以上になっている。

(出典 スカイドライブ社)

株式会社SkyDrive 概要
設立 2018年7月
代表者 代表取締役CEO 福澤 知浩
URL https://skydrive2020.com/
事業内容
  • 空飛ぶクルマと物流ドローンの開発・製造・販売・運航サービス
  • 物流ドローンの開発・製造・運用サービス・コンサルティング
所在地
  • 東京オフィス:東京都新宿区大久保3-8
  • 豊田R&Dセンター:愛知県豊田市挙母町2-1-1 豊田市ものづくり創造拠点SENTAN
  • 豊田テストフィールド:愛知県豊田市足助地区
  • 福島開発拠点:福島県南相馬市福島ロボットテストフィールド内
  • 大阪オフィス:大阪府大阪市北区梅田1-3-1-800 大阪駅前第一ビル8F
系列 トヨタ自動車出身の技術者らが設立

 

 

2023年11月の過去記事

2023年11月、梅田スカイビルでSkyDrive「空飛ぶクルマ(SD-03型)」が展示されていたので撮影してみました。

現地のパネル

SD-03型は有人試験機で、2025年大阪・関西万博では3人乗りの「SD-05」のお披露目を目指している。

機体名 SD-03型(有人試験機)
乗員 1名
サイズ 全長4m、全幅4m、全高2m
燃料 バッテリー(電動)
重量 400kg
ローター数 8基(4カ所にローターを2つずつ)
ローター方式 2重反転式
有人試験飛行 2020年8月
最高速度 40km/h~50km/h
飛行時間 5分~10分
航続距離 約3km~6km(当ブログ予想)
主要構造材料 複合材(CFPR)・アルミ合金など

 

SD-03型

SD-03型は、外部から遠隔操縦すると聞いていたが、操縦席に操縦桿のようなものが見える。

もしかしたら、緊急用の操縦桿かもしれない。

当ブログのコメント

これでは、大量の電力を消費するレーダーのような機器の搭載は不可能だと思う。

そうすると、有視界飛行となるが、予定されているコース(海遊館=夢洲間)の距離は3.7kmなので視程4km以上でないと運航はできないと思う。

臨海部は気象条件が変化しやすいので、突然、視程が4km以下になることも多い。

飛行中に視程が悪化するとどうなるのか?

もし、海上に落下すると、救助はどうするのか?

いろいろと疑問が湧いてくる。

 

試験飛行は1年は必要だと思う

例えば、鉄道の新路線開業でも半年間の試験運行をする。

ほぼ世界初となる「空飛ぶクルマの商業運航」ならば、試験飛行には1年をかけるべきだと思う。

2025年大阪・関西万博は、2025年4月13日(日)に開幕するので、逆算すると2024年4月に試験飛行が開始できなければ「商業運航」は断念すべきだと思う。

 

以下は過去記事で仕様がパネルと異なる

SD-05(出典 スカイドライブ社)

スカイドライブ社(東京)は、2025年大阪・関西万博で輸送手段として活用が期待される「空飛ぶクルマ(SD-05型)」のデザインと仕様を発表した。

それによると、新型機はパイロット1名と乗客1名の合計2人乗りで、最大巡航速度は時速100km、航続距離は5km~10km、飛行時間は5分~10分、1回当たりの充電時間は30分未満を目指す。

価格は1億円程度を想定する。

当ブログの予想では、座席は前後に配置され、前席はパイロット席、後席は乗客席となると思われる。

以前の計画では、「万博会場と天保山(海遊館)間の約4km」または「万博会場とユニバーサルシティ駅前の約5km」を飛行するとされていた。

SkyDrive社製「空飛ぶクルマ」

機体名 SD-03 次世代機(SD-05)
乗員 1名 2名(パイロット1名・乗客1名)
サイズ 高さ2m、幅4m、長さ4m 全長9.4m
重量 400kg
ローター数 8基(4カ所にローターを2つずつ) 12基(4カ所にローターを3つずつ)
ローター方式 2重反転式
有人試験飛行 2020年8月 2025年実用化目標
最高速度 40km/h 100km/h
飛行時間 5分~10分 5分~10分(当ブログ予想)
飛行距離 約3km~6km(当ブログ予想) 5km~10km
飛行高度 高度500m以下(当ブログ予想)
充電時間 30分未満を目指す
航空機用内装 ジャムコ
機体素材(カーボン) 東レ・カーボンマジック
バッテリーシステム Electric Power Systems

 

 

出典 大阪府

出典 大阪府

関空~万博会場(30km)や神戸空港~万博会場(15km)の飛行計画もあるが、2025年の大阪・関西万博には間に合わない可能性もある。

 

  • 現在の法律では、空を飛ぶためには「型式証明」を取得する必要がある。国土交通省は2021年10月29日にスカイドライブ社からの「型式証明申請」を受理した。型式証明の審査対象は、2025年に事業化を目指している機体となる。
  • また、大阪湾上を飛行するならば、航空機との関係からレーダーや空中衝突防止装置「TCAS」なども必要になるかもしれない。
  • 当ブログの予想では2025年に関空~大阪・関西万博会場(夢洲)間の直線距離30kmを「商業運航」することは、かなり困難と思われる。
  • また、安全性の観点から、いきなり海の上(USJ~万博会場の夢洲の間5km)を飛行するのも難しいと思う。したがって、2025年万博では、陸地である万博会場内(敷地面積155ha)を飛行する程度になるのではないか?

 

2025年大阪・関西万博 開催概要

テーマ いのち輝く未来社会のデザイン
会期 2025年4月13日(日)~2025年10月13日(月)
会期日数 184日間
会場 大阪市花区の人工島「夢洲」
会場面積 155ha
アクセス 大阪メトロ中央線(北港テクノポート線)延伸・新駅設置予定
経費 2,350億円(会場建設)
800億円~830億円(運営費)
来場者数 2,820万人
入場料(予想) 7,500円(当日・大人)

出典 大阪市

アクセス

2025年の国際博覧会(万博)は大阪市西部の人工島(夢洲)で開催される。

 

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