出典 横浜市 (IR事業者の提案)
横浜市は、IR(統合型リゾート施設)誘致をめぐり、国内外の12事業者から募集した構想案を公表した。
それによると、すべての事業者が横浜港の山下埠頭の立地を想定し、ガジノに加え、国際展示場、会議場、劇場、美術館、宿泊施設を併設する構想を提示した。
横浜市は、「IRを導入する・しないについての判断をしておりません。」としている。
なお、「横浜港運協会」は、2019年5月15日にIR誘致に反対の意見を表明し、横浜市の地元調整は進んでいないことが分かった。
その後、2019年5月23日、政府は2019年7月1日に予定していた「カジノ管理委員会」設置を2019年秋以降に延期すると報道された。
今後、横浜市は2019年6月に市民向けに報告書の内容を説明する。
コメント
時系列的に考えれば、横浜市がIR候補地に立候補するのを待つために、政府がIR設置スケジュールを延期した可能性が高い。
12事業者から具体的な事業提案を募集していながら、「白紙」の状態とは納得できない。
横浜市としては、IR誘致したいが反対意見があり、IR候補地に立候補できないと思われる。
政府としては、2020年の東京オリンピック後の景気後退を緩和するために、首都圏にもIRを誘致したいのだろう。
しかし、これほどまでの政府の首都圏の優遇は目に余る。
横浜IR事業者案(12業者中9事業者が公表)
項目 | 金額・面積等 |
投資額 | 6,200億円~1兆3000億円 |
年間売上 | 3,500億円~8,800億円 |
山下埠頭面積 | 47ha |
IR施設全体延床面積 | 67ha~150ha |
MICE施設 | 7ha~22.9ha |
宿泊施設延床面積 | 27ha~60ha |
宿泊施設客室数 | 2,700室~5,000室 |
横浜への観光客数 | 4,400万人~7,800万人 |
IR訪問者数 | 800万人~5,200万人 |
直接雇用者数 | 1万人~5.6万人 |
間接雇用者数 | 0.7万人~14.9万人 |
経済効果(IR全体) | 7,700億円~1兆6500億円 |
出典 横浜市 (IR事業者の提案)
IR事業者(12業者のうち3事業者は非公表)
ウィンリゾーツ・ディベロップメント |
キャピタル&イノベーション株式会社 |
ギャラクシーエンターテインメントジャパン株式会社 |
Genting Singapore Limited (ゲンティン・シンガポール・リミテッド) |
合同会社日本MGMリゾーツ |
シーザーズ・エンターテインメント・ジャパン |
SHOTOKU株式会社 |
セガサミーホールディングス株式会社 |
メルコリゾーツ&エンターテインメントジャパン株式会社 |
3事業者の名称と提案内容は非公表だが、1兆3000億円以上の投資額を提案した事業者があるという。
米IR最大手「ラスベガス・サンズ」は以前から東京・横浜への進出に意欲を示していたが公表された9事業者には含まれていない。