2023年春、JR大阪駅(地下ホーム)が開業し、関空特急「はるか」がJR大阪駅に初めて乗り入れする。
そこで、関空特急「はるか」について考察してみます。
まず、関空特急「はるか」は、JR京都駅~大阪環状線の区間で部分的に貨物線を走行しており、JR東海道線を走行する「新快速」よりも「遅い」。
これは、JR東海道線を走行する「新快速」の最高速度は130km/hだが、貨物線では高速走行できないからだ。
京都駅~新大阪駅の所要時間
列車 | 京都駅~新大阪駅 | |
所要時間 | 運賃(特急自由席) | |
はるか(特急) | 26分~30分 | 1230円(570円+特急660円) |
サンダーバード(特急) | 23分 | 1230円(570円+特急660円) |
新快速 | 24分 | 570円 |
新幹線 | 14分 | 1440円(570円+自由席870円) |
同じ特急でも「サンダーバード」の所要時間が23分と速いのは「JR東海道本線」を走行するためと思われる。
個人的な予想では、貨物線(新大阪~京都)を数百億円で軌道・設備改修すれば、新快速と同じ所要時間になると思う。
しかし、JR西日本にとっては数百億円を投資しても採算が合わない。
現行運賃と所要時間
区間 | 所要時間 | 運賃(特急自由席) |
京都~関空(特急) | 75分~85分 | 2900円(乗車券1910円+特急券990円) |
新大阪~関空(特急) | 50分 | 2380円(乗車券1390円+特急券990円) |
大阪~関空(天王寺~関空は特急) | 52分 | 1870円(乗車券1210円+特急券660円) |
大阪~関空(快速) | 66分 | 1210円(乗車券1210円) |
- 2021年現在、大阪駅~天王寺駅(快速)17分+天王寺駅(乗換)2分+天王寺駅~関西空港(特急)32分=52分
- 2021年現在、大阪駅~関空間のうち「天王寺駅~関空(46km)」のみ特急を利用するので特急自由席運賃は660円となる。しかし、大阪駅~関空間(営業キロ57km)を特急利用すると特急自由席運賃は990円となる。
JR西日本の特急料金
営業キロ | 指定席特急料金 | 自由席特急料金 | 区間例 |
50kmまで | 1,190円 | 660円 | 関空~天王寺46km |
100kmまで | 1,520円 | 990円 | 関空~大阪57km |
150kmまで | 1,950円 | 1,420円 |
2023年春以降の予想
区間 | 所要時間 | 運賃(特急自由席) |
京都~関空(特急) | 66分~76分 | 2900円(乗車券1910円+特急券990円) |
新大阪~関空(特急) | 50分~52分 | 2380円(乗車券1390円+特急券990円) |
大阪~関空(特急) | 47分~49分 | 2200円(乗車券1210円+特急券990円) |
- 大阪駅~天王寺間は、現行の快速は途中5駅停車で所要時間は15分
- 天王寺駅停車2分
- 天王寺駅~関空は、特急で32分
- 大阪駅~関空は計算上49分となる
- 大阪環状線内で追い越しすれば2分~3分は短縮できるが、大阪環状線では追い越しできるできる区間は少なく、実際に短縮できるかは微妙。
- 現行の特急「はるか」の新大阪~天王寺の所要時間は17分(新大阪駅~大阪駅付近4分+大阪駅付近~天王寺駅13分)
- 新大阪駅~大阪駅の一部は地下化されるので現在の所要時間4分が3分に短縮させる可能性がある
- 新大阪~関空間は大阪駅で2分の停車するため、現行の所要時間とほぼ同じか、場合によっては1分程度遅くなる可能性もある
2031年春開業予定の「なにわ筋線」は、関空へのアクセス路線と考えられているが、JR西日本にとっては「大阪環状線」の混雑解消という目的の方が大きいのではないか?
JR大阪駅=関空までの所要時間と本数
年 | 最速所要時間 | 本数/h |
現在 | 52分(関空特急はるか+天王寺駅乗換) | JR(関空特急はるか1本/h・関空快速4本/h) |
2023年春 | 46分~48分(関空特急はるか) | JR(関空特急はるか2本/h・関空快速4本/h) |
2031年春 | 44分(最速38分の可能性も) | JR(関空特急はるか2本/h・関空快速4本/h)・南海(ラピート2本/h・空港急行4本/h) |