広島市は新交通システム「アストラムライン」について、広域公園前駅(安佐南区)―JR西広島駅(西区)間の約7.1kmの延伸(新交通西風新都線)に向けた国土交通省への特許(軌道法に基づく許可)申請を2023年度に行う方針を明らかにした。
新交通西風新都線の概要
- 延長 7.1km
- 起点 広域公園前駅(安佐南区大塚西四丁目)
- 終点 JR西広島駅(西区己斐本町一丁目)
- 経由地 五月が丘団地、石内東地区、己斐地区
- 構造 単線
- 最急勾配 5.9%
- 概算事業費 約570億円
- 2023年度 許可申請
- 2030年度 完成予定
現在、アストラムラインの終着駅となっている安佐南区の「広域公園前駅」から西区の「西広島駅」へ約7.1km延伸させJR山陽線に接続し公共交通ネットワーク形成による利便性の向上を期待するもの。
広島市の計画では、2027年までに「広域公園前駅」から佐伯区の「石内東」まで延伸させ、2030年前後には延伸後の終着駅となる「西広島駅」までの全線開業を目指す。
延伸区間には6つの新駅が計画されていて完成すれば広域公園前駅から西広島駅を十数分で結ぶ。
全体の事業費はおよそ570億円、そのうち広島市が289億円、残り281億円を国が負担する計画。
新交通「都心線」延伸計画
広島市では、さらに「新交通都心線」3.2kmの延伸計画もあり、これが完成すると、アストラムラインは完全に環状運転ができることになる。
JR広島駅への乗り入れは断念
アストラムラインをJR広島駅に乗り入れる計画もあったが、2022年現在、その計画は断念されている。
これは、広電(路面電車)が2025年春にJR広島駅に乗り入れるので、アストラムラインをJR広島駅に乗り入れる必要性が小さくなったためと思われる。