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都市計画道路「本庄西天満線(神山)及び梅田長柄線」─大阪都心を「南北」に貫く新たな道路の全貌(大阪メトロ「中崎町駅」付近)2029年完成予定

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2025年7月(南から撮影)

大阪市では現在、都心部の道路ネットワーク機能を強化すべく、都市計画道路「本庄西天満線(神山)及び梅田長柄線」の整備が2029年の完成を目標に進められています。

ただし、大阪府曽根崎警察署の建替えに伴い「仮庁舎」が「本庄西天満線」の道路予定地に建設される計画で、仮庁舎の撤去は令和13年度(2031年)なので、2029年の道路開通は実現しそうにありません。

都市計画道路「本庄西天満線(神山)及び梅田長柄線」の整備により、大阪市都心部において南北方向の道路網がよりスムーズに結ばれ、天神橋筋など既存道路の交通負荷を緩和することが期待されています。

また、大阪府北部と都心部を結ぶ重要幹線「新御堂筋(国道423号)」へのアクセス性も大きく向上し、交通の円滑化と地域間の移動利便性の改善が図られます。

しかし、課題が2つあります。

  • 土地買収の進捗率は95%で残り479㎡の未買収土地がある
  • 北端では、都市計画道路「梅田長柄線」と合流するため、大阪環状線(JR)と交差する必要があり、既設の高架橋の改良が必要となる

本記事では、都市計画道路「本庄西天満線(神山)及び梅田長柄線」の概要、背景、課題、そして今後の展望について掘り下げていきます。

2025年7月(南から撮影)

2025年7月(南側を撮影)

 

都市計画道路「本庄西天満線(神山)及び梅田長柄線」整備概要

項目 内容
路線名(工区) 本庄西天満線(神山)及び梅田長柄線
所在地 大阪市北区中崎1丁目から北区神山町
認可延長 480メートル
計画幅員 27メートル
事業認可期間 平成6年4月22日 (1994年)~ 令和11年3月31日(2029年)

 

計画ルートと現況
  • 用地取得率95%(一部情報では2025年4月現在で97%)
  • 工事進捗率71%

未買収用地は7件(合計面積479㎡)となっている。上図の左側の「縞線の部分」。

未買収土地(縞の線)を拡大

①JR環状線の南側の雑草が生えてる部分

②JR環状線の北側の部分(右側の土地は買収済で駐輪場になっている)

③JR環状線の西側の部分

 

大阪環状線との交差問題
都市計画道路「本庄西天満線」の北端では、都市計画道路「梅田長柄線」と合流するため、大阪環状線(JR)と交差する必要があり、既設の大阪環状線の高架橋の改良を実施する必要がある。
2025年7月(南から撮影)
2025年7月(南から撮影)
計画では、車道が4線、歩道が2線の合計6線となっている。大阪環状線の橋脚の隙間も6か所あり、もしかしたら、橋脚の間を通行するのかもしれない。
大阪環状線の橋脚の間は幅約3m以上・高さも3m以上ありそうなので、物理的には車両は通行できると思う。
また、事業認可の1994年から30年以上が経過しているので、大阪環状線との交差については検討が終了していると思う。
曾根崎警察署の仮庁舎建設
大阪府曽根崎警察署の建替えに伴い「仮庁舎」が「本庄西天満線」の道路予定地に建設される。ちなにも仮庁舎の撤去は令和13年度(2031年)なので、2029年の道路開通は実現しそうにない。
2025年7月(南方向に撮影)
2025年7月(南端の神山町付近)
まとめ

【背景と課題】

本事業の事業認可は1994年であり、バブル崩壊直後の地価下落が影響している可能性があります。地権者が提示価格に応じなかった背景には、バブル期と比べての価格乖離があると推察されます。このことが長期にわたる用地取得の停滞につながっている一因と考えられます。

一方、30年以上が経過していることから、JR環状線との交差に関しては、技術・構造的な検討は既に終了していると推測され、あとは土地取得と工事の進捗が開通の鍵を握る段階にあると思います。

【今後の展望】

未買収地の早期取得と、大阪環状線との交差改良工事が順調に進めば、2029年の開通も現実味を帯びてきます。本庄西天満線(神山)及び梅田長柄線の整備は、都心部の交通分散と地域間の結節点として、今後の都市交通に重要な役割を果たすでしょう。

今後も本事業の進捗状況には注視が必要であり、地域住民や通行者にとって利便性向上が実感できるよう、丁寧な整備と情報発信が望まれます。

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