レストラン船「ルミナス神戸2」の運航会社は、なぜ経営破綻したのか?

ルミナス神戸2(筆者 撮影)

神戸港を発着する日本最大級のレストラン船「ルミナス神戸2」の運航会社「ルミナスクルーズ(神戸市)が民事再生法の適用を神戸地裁に申請し事実上経営破綻した。

新型コロナウイルス肺炎の感染拡大のためキャンセルが相次いだことが原因で、早期に運航再開を目指すという。

ルミナス神戸2 概要

船名ルミナス2
運航会社ルミナスクルーズ
就航1994年2月20日
総トン数4,778トン
全長106m
全幅16m
速力18ノット
旅客定員1,000名

コメント

売上高のピークは2009年5月期の約11億円だったが、2018年の大阪北部地震や台風21号などの影響から利用者が減少、燃料価格高騰の影響もあり経営が悪化していた。

負債総額は12億4300万円だった。

神戸観光の目玉と言えるレストラン・シップなので、経営破綻は意外だった。インバウンド需要を取り込めなかったことや、1994年の運航開始から26年が経ち地元市民の利用頻度も少なくなってきたのかもしれない。

 

料金

料金乗船料料理合計
ランチクルーズ3,300円4,400円7,700円
サンセットクルーズ3,300円1,100円4,400円
ステーキバイキング乗船料+料理込み6,600円

ピークの年間売上高は11億円なので1日当たり約300万円となる。平均客単価5,000円とすると1日当たり600名の位の利用があったと予想され、1日3便の運航なので1便当たり200名くらいだろうか?

船の定員は1,000名だが立席パーティなどの最大定員でテーブルをセッティングした場合の座席数はもっと少なかったかもしれない。

年間11億円の売上を達成するには、客単価5,000円ならば年間22万人が利用しないといけない。

料金は普通のレストランよりも乗船料が必要で割高な印象だが、観光客ならば旅の思い出に利用することも多いと思う。やはり観光客の取り込みがないと運航を維持するのは難しいかもしれない。

神戸市自体がインバウンド客が少ないので、インバウンド客が多い大阪との協力が必要だったのではないか?例えば海遊館(天保山)発着という運航ルートであれば状況は変わったかもしれない。

 

アクセス問題

JR三ノ宮駅からはバスかタクシーを利用することになるが、観光客にとっては電車の方が利用しやすい。電車利用の場合、JR元町駅から徒歩15分~20分かかるのでアクセスに問題があると思う。

むしろハーバーランド(umie)側のレストラン船「コンチェルト」の方がJR神戸駅から徒歩10分なので利用しやすい。

また駐車場もハーバーランド(umie)周辺には合計3,000台以上あるが、メリケンパークオリエンタルホテル側はの方は市営分を含めて300台しかなく土日は満車の場合も多い。

神戸は海を観光の目玉としているのだが、三ノ宮駅からメリケンパークへのアクセスが悪い。

ループバスもあるのが1周コース65分と時間がかかり、ピンポイントで「三宮~メリケンパーク」を利用するには運行頻度が少な過ぎる。

神戸市が三宮~メリケンパーク~ハーバーランド間を200円の均一料金でシャトルバスを10分間隔で運行すれば観光客も使い勝手がいいと思う。

しかし、神戸市としては利用者が低迷している地下鉄海岸線「みなと元町駅」の利用者が減少する可能性があるので「シャトルバス」を導入しないのかもしれない。

「JR三ノ宮駅」から地下鉄海岸線「三宮・花時計前駅」までは5分以上かかるし、地下鉄海岸線「みなと元町駅」からメリケンパークまでは徒歩10分~15分かかるし、交通量の多い国道2号線を歩道橋で横断する必要もあるのでめっちゃ不便。

こんなことは、神戸市も分かっていると思うが、彼らにとって「神戸市営地下鉄>>観光客」ということなんだろうし、シャトルバスは三宮駅周辺の個店をスルーするから反対意見があるかもしれない。

ただ、現状維持では観光客には不便なままなので神戸全体の観光客は増加しないと思う。

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