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(特集2回)(奈良県)関空~リニア奈良駅アクセス鉄道の本当の目的は「リニア建設残土」と「空港建設」か?

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出典 奈良県(当ブログで加工)

特集1回として、すでに「奈良県は2037年全線開業予定のリニア中央新幹線の奈良駅(奈良市付近)と関西国際空港を接続する鉄道路線の整備を構想している」との記事を掲載しました。

その後の追加情報収集の結果「奈良県はリニア中央新幹線の建設残土を奈良県五條市に鉄道で運搬することを検討している」ことが分かりました。

すでに当ブログで記事にしていますが、奈良県五條市の南側に「大規模広域防災拠点(73ha)2000m滑走路の空港」を整備する計画があります。

奈良県の資料では、五條市に輸送した「リニア建設残土」の処理方法については言及されていませんが、当ブログでは「リニア建設残土を利用して五條市の空港建設用地を埋め立てる」のではないかと予想しています。

 

出典 奈良県

奈良県は、2037年全線開業予定のリニア中央新幹線の奈良駅(奈良市付近)と関西国際空港を接続する鉄道路線の整備を構想している。

線路長は100km強で、うち70kmは既存のJR在来線を利用し、30kmの新線を建設し、所要時間は60分弱を予定している。

関空~リニア奈良駅アクセス鉄道構想 概要

区間 「奈良市附近」駅-関西国際空港
総延長 100km強
(うち新線) 30km(JR関西空港線合流部~紀の川市駅 / 五條市駅~御所市駅 / 畠田駅~法隆寺駅)
(うち在来線) 70km
所要時間 60分弱
最高速度 200km(新線区間)・130km(在来線区間)
整備費 2500億円(車両整備費は含まない)
利用者 16,000人/日以上(運賃収入で運営費を賄う場合)
整備効果 「奈良市附近」駅-白浜 総延長約200km、 所要時間 2.5時間程度

 

奈良県五條市の南側に「大規模広域防災拠点」整備計画

出典 奈良県

奈良県は、今後発生が予想される「南海トラフ地震」などの大規模災害に備え、奈良県内のみならず紀伊半島全体をカバーする「奈良県大規模広域防災拠点(73ha)」を整備する計画を2021年6月にまとめた。

1期の造成開始から20年後に3期が完成する予定なので、2040年以降となると予想される。

フェーズ 内容 機材 費用
1期 5haの平場
  • セスナによる情報収集
  • ヘリによる順次離発着
240億円
2期 600m級滑走路
3期 2,000m級滑走路
  • C-2輸送機・中型ジェット機(B767)の離発着
  • 複数ヘリの同時離発着
720億円

http://www.pref.nara.jp/secure/250542/daikibo-plan-summary.pdf

奈良県の計画では、リニアの建設残土を五條市に運搬する。そして、五條市の南に「奈良県大規模広域防災拠点(73ha)」を整備する。

上記の図の「2期」イラストには「谷」があるが、「3期」では埋立られ空港(滑走路)になっている。

 

コメント

最高時速260kmの整備新幹線の建設費は100kmで1兆円とされる。1km当たり100億円となり、奈良県の構想する新線区間30kmならば3000億円となる。

奈良県の構想では最高時速200kmで整備新幹線の260kmよりも速度がやや遅いので、整備費2500億円としているのかもしれない。

現在、関空~難波(天王寺)~奈良の鉄道ルートでは「ラピート」や「はるか」を利用しても1時間20分~1時間30分程度なので、本構想が実現すると約20分~30分の時間短縮になると予想される。

しかし、奈良県の構想では、大阪府内の鉄道新線の建設も含まれるが、大阪府からは何も発表されていない。

また整備費用2500億円に対して時間短縮効果などの経済的メリットが小さいように思える。

奈良県の目的はむしろ「リニア建設残土」をリニア奈良駅付近から五條市に運び埋立てに利用し空港(2000m滑走路)を建設することにあるのではないか?

出典 奈良県

在来線特急「サンダーバード(681系の最高速度160km・683系の最高速度130km)」車両等の活用も検討する。

サンダーバード681系は1992年、踏切のない湖西線での最高速度160km運転を計画をしていたが実現せず130km/h運転となった。

その後、北越急行線で特急「はくたか」として2002年~2015年まで最高速度160km運転を実施したが、2015年の北陸新幹線金沢延伸開業に伴い廃止され、以降は最高速度130km運転となっている。

奈良県の構想では最高速度200kmとなっているが、サンダーバード681系でも営業運転は難しいのではないか?そうなると新型車両を開発する必要があるかもしれない。

 

事業スキーム

出典 奈良県

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