大阪メトロ(森之宮新駅)2028年開業予定
2028年4月、大阪メトロ中央線に新駅「森之宮新駅」が開業する予定です。表向きは中央線の延伸として、森ノ宮駅から約1.1km先に駅を設置する計画ですが、その本当の狙いは鉄道利用者の利便性向上だけではないと考えられます。
まずアクセス面を整理すると、JR大阪環状線「大阪城公園駅」から大阪公立大学までは、将来的にペデストリアンデッキが整備されれば約600m(徒歩8分)で到達可能です。大阪メトロ「森之宮新駅」の開業によっても距離は600mから300mに短縮されるだけで、実質的な利便性向上は限定的です。
さらに運行本数は15分に1本程度と少なく、鉄道利用者を本格的に取り込む駅とは言い難い状況です。
では、なぜこの駅が必要なのでしょうか。その答えのひとつとして注目されるのが「空飛ぶクルマ」です。大阪市は近未来都市としての取り組みを進めており、都市部の空中移動手段として「空飛ぶクルマ」の導入が現実味を帯びています。
「森之宮新駅」は、この空飛ぶクルマの発着場となる駅ビルを併設する構想があるのではないか、と推測できます。JR大阪城公園駅から近く、地下鉄中央線とも接続するため、空飛ぶクルマ利用者にとっては最高のアクセス環境となるのです。
つまり、森之宮新駅の本来の目的は鉄道駅としての利便性ではなく、「都市型次世代モビリティのハブをつくること」にあると考えられます。
SkyDrive社が開発中の空飛ぶクルマ「SD-05」は、パイロット1名+乗客2名が搭乗できる機体ですが、航続距離はわずか15kmとされています。
ただし、実際の運航では安全マージンを考慮すると片道5km程度が現実的でしょう。
当ブログの試算によれば、1人あたりの運賃は1万円以上になる見込みです。
たとえば、梅田=難波間(約4km)の移動に1万円以上かかるとなれば、日常的な利用は難しく、利用者は観光や体験目的に限られると考えられます。
要するに、空飛ぶクルマは「実用的な移動手段」というより、まずは観光向けアトラクションとしての役割が大きくなりそうです。
大阪メトロの「空飛ぶクルマへの投資」はやや過大ではないかと思われます。

路線区間 | Osaka Metro 中央線「森ノ宮駅」から(仮称)「森之宮新駅」 |
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路線延長 | 1.1km |
所在地 |
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新設駅 | (仮称)森之宮新駅 |
運行計画 | 森ノ宮駅~(仮称)森之宮新駅間の折り返し運転
(アリーナでの大規模イベント開催時等は臨時列車の運行を検討) |
運行本数 | 上下8本/時(上下それぞれ15分間隔で運行) |
事業主体 | 大阪市高速電気軌道㈱ |
事業費 | 50億円(事業主体が全額自己負担)
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運輸収入 | 約3億円/年
大阪メトロの運賃体系を適用(通算運賃とし加算運賃は設定しない) |
利用者数 | 約2万人/日 |
収支計画 | 単年度黒字転換2033年度
累積黒字転換2041年度 |
開業時期 | 2028年4月(予定) |
線路平面図(出典 国土交通省)
線路縦断面図(出典 国土交通省)
大阪メトロは新駅ビルを建設し屋上には「空飛ぶクルマ」の発着場を設置、新駅の南側に収容人数1万人以上の「アリーナ・ホール」を2028年に完成させる。
歩行者空間の整備
JR大阪城公園=大阪メトロ「新駅」=アリーナ=大阪公立大新キャンパスの間を歩行者空間を2028年に整備する。
当ブログ作成
運行間隔が15分間隔なので、運行頻度が低い。
大学生なら、歩いても15分なので、鉄道は利用しないかもしれない。
主な利用者はURの住民かもしれない。
国は補助金を支給して、運行間隔10分にすべきだと思う。
名称 | 大阪市高速電気軌道株式会社 |
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設立 | 2018年4月1日(民営化) |
所在地 | 大阪市西区九条南1丁目12番62号 |
資本金 | 2,500億円 |
株主 | 大阪市(100%) |
営業路線 | 9路線(137.8km) |
営業収益構成比 | 鉄軌道事業98%
その他関連事業2% |
社員数 | 5,028名 |