旧パソナ大阪オフィス(筆者 撮影)
人材派遣大手のパソナグループは、東京駅近くにある本社の機能を兵庫県の淡路島に分散移転する。
- 異動対象となるのは「人事部門(給与計算、福利厚生)」と「取引先とオンラインでやり取りできる営業部門」の合計約1,200人。
- 本社社員の約1,800人のうち約1,200人が2021年春から2024年春までに異動する。
- すでに、南部代表や役員の半数が淡路島で勤務しており、取締役会も淡路島で開催する。
- さらに、淡路島にDX(デジタル・トランスフォーメーション)センターを設置する。
- 淡路島フィスは5,300㎡で、大浴場やバーを備えた社宅(140室)や寮も完備する。
コメント
パソナグループは1976年、大阪市北区で「テンポラリーセンター」として創業し、2000年に「パソナ」と改称している。また、2008年から淡路島西海岸で観光開発を行っている。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは、2004年にスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱した概念で「ITの普及により人々の生活がよくなる」というもの。
しかし、具体的なイメージはなかったが、2018年日本の経済産業省が「デジタル・トランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」をまとめたことから日本でも使われ出した。
パソナのDX(デジタル・トランスフォーメーション)センターが、どのような計画かは不明だが、テレワークを利用して地方創生(淡路島での人材誘致)を模索するのかもしれない。
BCP(Business Continuity Plan)
パソナの本社移転は、南部代表も異動しており、かなり本格的な移転と思われる。実は、BCP(事業継続計画)が本当の目的の可能性もある。
淡路島には火山がないので噴火の心配はない。地震の可能性はあるが、超高層ビルはなく、低層の耐震建築物であれば、大きな被害はないと思われる。