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札幌市が3.8万㎡の新MICE施設を計画、PFIで約600億円 2033年度完成へ(中島公園に隣接)ヒルトン系新ホテルと接続

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札幌市は2026年10月、(仮称)新MICE施設整備基本計画案をまとめました。

国際会議や展示会などに対応する大型MICE施設で、建設地は札幌市中央区の「中島公園」に隣接する南10条西3丁目です。

施設は地下1階・地上5階建て、延床面積約3万8,400㎡を計画。総事業費は約597億円で、2031年度の着工、2033年度内の完成を目指します。

札幌市はPFIを活用し、民間企業のノウハウを取り込みながら、MICE誘致や観光・産業振興につなげる考えです。

札幌パークホテル

札幌パークホテル(地上11階建・216室:2027年2月28日に営業終了予定)の建替え後の「新ホテル」(ヒルトン札幌パークホテル:350室)と1FおよびB1Fで接続します。

参照 グランビスタ

 

整備予定位置図

現状写真

 

新MICE施設の概要
ホワイエ
断面ゾーニングイメージ
配置動線計画
項目 内容
施設名 (仮称)新MICE施設
建設地 札幌市中央区南10条西3丁目
敷地面積 約1万2,600㎡
建物 地下1階・地上5階建て
延床面積 約3万8,400㎡
メインホール 約2,000㎡
多目的ホール 約3,200㎡
会議室 15室・約3,400㎡
ホール・会議室合計 約8,600㎡
共用部 約1万400㎡
駐車場・車寄せ 約5,400㎡
バックヤード 約1万4,000㎡
総事業費 約597億円
建物整備費 約492億円
土地取得費 約105億円
事業方式 BT(建設・譲渡)+コンセッション方式
事業期間 15~20年を想定
着工 2031年度予定
完成 2033年度内予定

中島公園の地図
中島公園(筆者撮影)建設予想地は筆者の考察
日本のICCA基準の国際会議の開催状況

約600億円を投じる大型プロジェクト

総事業費は約597億円です。

内訳は、建物整備費が約492億円、土地取得費が約105億円となっています。

単純計算すると、延床面積3万8,400㎡に対して総事業費は1㎡当たり約155万円となります。

札幌市はBT(建設・譲渡)+コンセッション方式を採用する方針です。

民間事業者の創意工夫を取り入れることで、施設運営やMICE誘致の効率化を図り、自治体側の財政負担を抑えることを狙っています。

 

3つのホール・15の会議室を整備

施設の中心となるのが、メインホール、多目的ホール、会議室です。

メインホールは約2,000㎡、多目的ホールは約3,200㎡、15室の会議室は合計約3,400㎡となります。

国際会議だけではなく、展示会、企業イベント、講演会、地域イベントなど幅広い用途への対応を想定しています。

また、施設は単なる「国際会議場」ではなく、地域住民が交流・活動できる場所としても活用する方針です。

災害時には防災拠点としての機能も持たせます。

 

中島公園に隣接する立地が特徴

建設地は札幌市中心部の中島公園に隣接しています。

さらに、市営地下鉄中島公園駅との接続も計画されています。

MICE施設では、会議参加者がホテル、飲食店、観光施設などを利用することによる経済効果が重要です。

今回の施設では、札幌パークホテルの建て替え後の新ホテルとの連携も想定されています。

ホテルとの一体的な利用に加え、飲食やコンシェルジュなどのサービス面でも相互協力を検討しています。

このため、単独のMICE施設というよりも、

「MICE+ホテル+観光+飲食」

という複合的な集客拠点を目指している点が特徴です。

 

年間563億円の経済波及効果を想定

札幌市は、新MICE施設による経済波及効果を年間約563億円と試算しています。

MICEでは、会議や展示会そのものだけでなく、参加者による宿泊、飲食、交通、観光、買い物などの消費が発生します。

特に国際会議の場合、一般的な観光客と比較して滞在日数や消費額が大きくなるケースもあります。

札幌市としては、新施設を活用して国際的なMICEを誘致し、札幌市だけでなく周辺自治体にも経済効果を広げたい考えです。。

 

GX・学術分野との連携も

札幌市は、新MICE施設を国際交流施設だけにとどめない方針です。

近郊の大学・研究機関やGX関連施設などと連携し、専門性の高い国際会議やイベントの誘致を進めます。

札幌・北海道が持つ、

「環境・GX」「食」「観光」「IT・研究」

などのテーマとMICEを組み合わせることで、札幌独自の国際会議都市としての競争力を高める狙いがあります。

また、建物についてはZEB Ready相当以上の環境性能を目指します。

 

今後のスケジュール

現在の計画では、2027年度に実施方針・要求水準書を作成します。

その後、2028年度に事業者を選定。

2029年度に基本設計、2030年度に実施設計を行い、2031年度から着工する予定です。

2033年度内の完成を目指しています。

年度 予定
2027年度 実施方針・要求水準書
2028年度 事業者選定
2029年度 基本設計
2030年度 実施設計
2031年度 着工
2033年度 完成予定

 

札幌の国際都市化を後押しする可能性

今回の新MICE施設は、札幌市の都市開発の中でも比較的大型のプロジェクトです。

約3万8,400㎡という規模に加え、約597億円を投じて国際会議、展示会、イベントなどに対応する施設を整備します。

特に注目されるのが、中島公園という都心立地です。

ホテルとの連携を進めれば、国際会議参加者を札幌市内に滞在させ、宿泊・飲食・観光消費につなげることができます。

一方で、約563億円という年間経済波及効果を実現するには、施設を建設するだけでは十分ではありません。

重要になるのは、

「年間を通じてどれだけ大型MICEを誘致できるか」

です。

PFIによる民間ノウハウを活用し、海外MICEの誘致力をどこまで高められるかが、今後の大きなポイントになりそうです。

札幌市が新MICE施設を「箱もの」で終わらせず、ホテル、観光、GX、学術、北海道全体の観光産業を結び付ける国際交流拠点として育てられるか注目されます。

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