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(大阪市中央区)住友ビルは次の再開発候補か? ― 淀屋橋ゲートタワー開業後の動きを考察(住友ビルディング・住友ビル本館)

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2025年12月(北から撮影:住友ビルは右の建物)

当ブログ編集(住友ビルは右の建物)

大阪市中央区の「住友ビル」は、1962年竣工で築63年を迎える歴史あるオフィスビルです。これまで大きな役割を果たしてきた一方で、築年数を考えると、今後のあり方が気になる存在でもあります。

道路を挟んで隣接する「淀屋橋ゲートタワー(高さ135m・延床面積13万㎡)」は2025年12月に竣工し、2026年に開業する予定です。

こうした周辺環境の変化を踏まえると、淀屋橋ゲートタワーの開業後、住友ビルが建替えに向けた検討・着手に入る可能性は十分にあると考えています。

もちろん、すぐに解体・建替えが始まるとは限りません。大規模リノベーションによる延命という選択肢もあり得ますし、テナント契約や市街地再開発との調整など、時間を要する要素も多く存在します。

ただ、淀屋橋エリア全体が「次のステージ」へ進む節目にあることは確かです。淀屋橋ゲートタワーの開業は、住友ビルにとっても将来像を左右する重要な契機になると思います。

 

住友ビル 概要

2025年12月(北東から撮影)

名称 住友ビルディング(住友ビル本館)
所在地 大阪市中央区北浜4丁目5-33
敷地面積 9,455㎡
建築面積 5,776㎡
延床面積 90,541㎡
構造 鉄骨鉄筋コンクリート造
階数 地上12階・地下4階
高さ 45m
運営管理 住商ビルマネージメント
設計 日建設計
施工 大林組
竣工 1962年

現在、住友ビル(大阪市中央区)には、三井住友信託銀行(1階)をはじめ、住友商事など住友系の大企業が入居しています。
仮に同ビルを建替える場合、最大のハードルとなるのが既存テナントの移転先確保です。

特に、住友商事クラスの大阪本社・支社規模になると、
「同時に・一括で・同等以上のオフィス環境を確保する」ことは、都心部では極めて困難です。
中小テナントの分散移転とは事情が大きく異なります。

移転先として最も合理的なのが「淀屋橋ゲートタワー」

ここで浮上するのが、道路を挟んで隣接する淀屋橋ゲートタワー(西ビル)の存在です。
同ビルは延床面積約13万㎡と、住友系大企業をまとめて受け止められるだけの十分な規模を持っています。

 

なぜ淀屋橋の東西のビルで高さが揃っていないのか?

ここで以前から気になっていた点があります。
淀屋橋駅直結の再開発ビルは、

  • 東ビル(淀屋橋ステーションワン):高さ150m
  • 西ビル(淀屋橋ゲートタワー):高さ135m

と、高さが揃えられていません。

景観上の理由だけでは説明しきれず、
当ブログでは「西ビルは1フロア当たりの床面積を最大化する設計」が理由ではないかと考えています。

高さを抑えることで、

  • 階数を最適化
  • 柱スパン・無柱空間を確保
  • 大規模ワンフロア対応

といった、大企業向けオフィス仕様を実現しやすくなります

 

想定されるテナント像は「住友系大企業」

この設計思想を踏まえると、西ビル(淀屋橋ゲートタワー)は、ワンフロアの床面積を広く必要とするテナント= 大企業の本社・主要拠点を強く意識したビルである可能性が高いと考えられます。

そして、その条件に最も当てはまるのが、現在、住友ビルに入居する住友系大企業です。

ちなみに、東ビル(淀屋橋ステーションワン)には、みずほ銀行大阪支店が入居しています。
金融機関の支店機能は、フロア分割が可能必ずしも超大規模ワンフロアを必要としないという特性があり、150m級の縦方向に積み上げたオフィス構成とも相性が良いと言えます。

この点からも、

  • 東ビル:金融機関・一般的な大規模オフィス向け
  • 西ビル:超大規模ワンフロアを必要とする企業向け

という役割分担が見えてきます。

 

住友ビル建替えへの布石ではないか

以上を総合すると、

  • 住友ビルは築63年で建替え検討期にある
  • 大企業の移転先確保が最大の課題
  • 淀屋橋ゲートタワーは規模・立地・仕様すべてが適合
  • 西ビルの設計思想とも整合性が取れる

という点から、
淀屋橋ゲートタワーは、住友ビル建替えを見据えた「受け皿」としての役割も担っているのではないかという仮説が成り立ちます。

あくまで当ブログの推察ではありますが、
淀屋橋エリアの再開発を点ではなく線で見ると、非常に興味深い動きに見えてきます。

今後、住友ビルに関する動きが表に出てくるかどうか、引き続き注目していきたいと思います。

 

住友ビルの建替えを予想

2023年10月(南東から撮影)

建替え後の規模については、周辺の建物スケールや事業性を考えると、

  • 高さ:100~150m
  • 延床面積:10万~15万㎡

程度の大規模オフィスビルになる可能性が高いと見ています。

淀屋橋ステーションワン(150m)や淀屋橋ゲートタワー(135m)と並び立つことで、
淀屋橋西側のスカイラインが一段引き上げられることになります。

 

用途は「オフィス主体+ホテル」の複合型か?

さらに注目したいのがホテル用途です。淀屋橋駅の西側エリアには、大型・高級ホテルが存在していません。

近年の大阪都心では、

  • 高機能オフィス
  • インバウンド・ビジネス双方を狙ったホテル

を組み合わせた複合開発が主流になりつつあります。

そのため新・住友ビルでは、

  • 低層~中層階:大規模・高効率オフィス
  • 高層階:外資系または国内高級ホテル

という構成も十分に考えられます。
淀屋橋という立地は、梅田や難波とは異なる「落ち着いた都心型ホテル」としてのポテンシャルを秘めています。

 

(参考)三井住友銀行大阪中央支店ビル(2030年)建て替え完成

出典 三井住友銀行

三井住友銀行は、大阪市中央区北浜の「三井住友銀行大阪中央支店ビル」の東側部分(新館)を超高層ビルに建替える。

建物の規模は、地上30階建・高さ144m・延床面積約3.3万㎡で、設計は日建設計が担当し、2026年1月に着工、2030年5月に完成予定。

2024年6月(南西から撮影)

 

(参考)三井住友銀行大阪本店

三井住友銀行大阪本店

三井住友銀行大阪本店についても、大規模な改修か建て替えの可能性もあると思います。

大阪メトロ「北浜駅」近くの「三井住友銀行大阪中央支店」は2030年に高さ144mの超高層ビルに建て替えられます。したがって、2030年頃になんらかの動きがあるかもしれません。

堺筋の「三井住友銀行大阪中央支店」のように、三井住友銀行大阪本店は改修し、南側のビルのみ「超高層ビル」に建て替えられる可能性があると思います。

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