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大阪公立大 2022年4月 開学(大阪府大・市大が統合)2025年秋 森之宮に新キャンパス完成 420億円

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森之宮キャンパス(2025年開校予定)

大阪府・大阪市・公立大学法人大阪は、2022年4月1日に「大阪府立大」と「大阪市立大」を統合し「大阪公立大学」を設立・開学した。

2025年秋にはJR大阪城公園駅の東側に「森之宮新キャンパス(大阪市城東区)」を開校する。事業費420億円。

大阪公立大学 概要

名称 大阪公立大学
英語表記 Osaka Metropolitan University
設置準備本部 大阪市阿倍野区旭町1-2-7
森之宮キャンパス(2025年) 大阪市城東区森之宮2他
前身大学 大阪府立大・大阪市立大
学部と大学院 1学域11学部 / 大学院15研究科
1学年の学部生定員 2,853名(大阪大・東大に次ぎ全国3位)
学生数(学部生+大学院生) 約16,000名(公立大として最大規模)
初代学長 辰巳砂 昌弘氏(64歳・専門ガラス科学)現在の大阪府立大学長
大学設置認可 2021年8月27日付(2020年10月に大学設置認可申請)
開学 2022年4月1日

当ブログの解釈では、2025年秋に整備する森之宮キャンパス(敷地58,000㎡)の事業費が420億円と思われる。

森之宮キャンパスの敷地面積は最終的に108,500㎡となる予定で、2025年開校部分と同規模の事業費が別途かかるとすると、総事業費は800億円~1,000億円になる可能性がある。

また、2025年以降にJR大阪城公園駅とは空中歩道(ペデストリアンデッキ)で結ぶ計画がある。

森之宮付近の様子

 

 2025年 大阪公立大・森之宮地区「メインキャンパス」全体概要

  • 建物の規模は地上12階建(一部13階建)・敷地面積は58,000㎡(2025年開校時/最終的には108,500㎡)・延床面積77,100㎡で、2021年度に発注し、2024年12月に竣工する予定。
  • 実施設計・施工は、竹中工務店・安井建築設計事務所グループが「第1期分」を約348億円で落札した。(2025年開校部分事業費は420億円)
  • 2025年4月以降は「森之宮新キャンパス」で基幹教育を行い、文学部・医学部リハビリテーション学科・生活科学部なども移転し、約7,000人の学生教職員が集まる。
  • また「森之宮新キャンパス」にはデータセンターが設置され「スマートシティ」の拠点として将来の大阪の街づくりの中核施設という役割も持つ。
  • 2022年「大阪公立大」開学時に、小型無人機「ドローン」専門科目の設置を検討中。(全学科1年次で選択できる共通科目と2年次以降に選択できる副専攻プログラムを想定)
名称 森之宮(キャンパス)学舎整備事業
キャンパス開校 2025年秋
所在地 大阪市城東区森之宮2他
新大学学生数 16,000人(学部12,430人+院3,488人)/学部入学定員2,850人
森之宮地区メインキャンパス 基幹教育・専門(文学部・医学部リハビリテーション学科・生活科学部)/学生教職員合計7,000人
構造 鉄骨造
階数 地上12階建(一部地上13階建)
延床面積 77,100㎡
整備費用 先行420億円(1期分約348億円)
敷地面積 58,000㎡(2025年開校時)/108,500㎡(最終的)
A地区(26,000㎡)もと焼却場建替計画地(現在は更地)
B地区(20,000㎡)大阪メトロ検車場(先行開発/最終的に70,000㎡)
C地区(12,500㎡)大阪市ごみ焼却場跡地(2013年閉鎖・既存建物あり)
発注 2021年度
竣工予定 2024年12月
アクセス JR大阪環状線「森ノ宮駅」徒歩10分・「大阪城公園駅」

 

大阪市(都市計画森之宮北地区地区計画の原案)

A地区もと焼却場建替計画地(26,000㎡)+B地区大阪メトロ検車場の一部(20,000㎡)+C地区大阪市ごみ焼却場跡地(12,500㎡)の合計58,500㎡(別資料では58,000㎡)を先行して2025年4月に開校する予定。

  • A地区(2.6ha)  大阪公立大キャンパス(容積率400%)
  • B地区(2.0ha)  大阪公立大キャンパス
  • C地区(1.2ha)  ごみ焼却場跡地
  • D地区(3.6ha)  中浜下水処理場(上部利用)

出典 大阪市(当ブログで加工)

 

大阪公立大(森之宮学舎整備事業1.5期)

所在地 大阪市城東区森之宮2
延床面積 8,000㎡
用途 大学キャンパス(情報学)

 

学生数 国公立大学3位

大阪公立大(大阪府大・市大合計)の学部入学定員は2,853人、学生数(学部+院)は約16,000人となる。

国公立大学として、大阪大学(3,255人)、東京大学(3,063人)に次ぎ3番目に学部入学定員数(2,853人)が多い大学となる。

また、公立大学としても「東京都立大(旧首都大学東京)」の学部入学定員1,570人、学生数(学部+院)9,134人を抜き日本最大となる。

但し、学部生+院生の合計数では、神戸大学16,226人に次ぎ、6番目となる。神戸大学を抜くためには「大学院教育」の充実が必要となる。

国公立大学生数ランキング

順位 大学名 学部入学定員数 学生数(学部生のみ) 学部+大学院
1位 大阪大学 3,255人 15,285人 23,316人
2位 東京大学 3,063人 14,007人 26,900人
3位 大阪公立大(大阪府大・市大合計) 2,853人 12,430人 15,918人
(市大6,556人) (市大8,240人)
(府大5,874人) (府大7,678人)
4位 京都大学 2,808人 13,094人 22,629人
5位 九州大学 2,555人 11,600人 18,490人
6位 神戸大学 2,530人 11,596人 16,226人
参考 東京都立大(旧首都大学東京) 1,570人 6,895人 9,134人

 

大阪公立大(大阪府大・市大)統合スケジュール

2019年4月 大阪府立大と大阪市立大を運営する両法人を統合し「公立大学法人 大阪」を設置
2020年6月26日 「大阪公立大」(英語名 Osaka Metropolitan University)に決定
2020年10月 文部科学省に「大阪公立大」の認可申請(新大学名届け出)
2021年8月27日 文部科学省が「大阪公立大」の設立を認可
2022年4月1日 「大阪府立大」と「大阪市立大」を統合し「大阪公立大」を設立・開学
2025年4月 森之宮地区にメインキャンパスを開校

 

新統合大学の名称

2021年3月12日、日経新聞によると「大阪府立大と大阪市立大を統合し2022年度に設置される新大学「大阪公立大学」は、英語名称を「University of Osaka」から「Osaka Metropolitan University(略称 OMU)」に変更する方針を固めた。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOHC118GT0R10C21A3000000/

2020年6月26日、大阪府大・大阪市大の統合大学の「新・大学名」は「大阪公立大」(英語名 University of Osaka)に決定し、特許庁に「大学の英語名(University of Osaka)」の商標登録を申請してした。
これに対して、大阪大学(Osaka University)は「混同の恐れがある」として、大阪公立大の英語名(University of Osaka)の商標登録を認めないとの意見書を提出していた。
  • 「京都市立芸術大学」と「(私立)京都芸術大学」との名称問題は「市立」という単語で区別できるとする大阪地裁の判決があった。
  • この判決から推測すると「大阪公立大」の英語名(University of Osaka)には「公立」を示す英単語がなく、大阪大学の英語名(Osaka University)と区別できないとも解釈できる。

 

ライバルは「神戸大学」

関西の大学ヒエラルキーの頂点に君臨する「京阪神(京都大学、大阪大学、神戸大学)」の序列を揺るがしかねない衝撃を与えるのは想像に難くない。

両大学の幹部たちは言う。「神戸大学を超えねばなりません。それが、われわれの使命です」

引用 ダイヤモンド誌 https://diamond.jp/articles/-/213168?page=2

 

大阪公立大の学部・学域(1学域と11学部)
今後、大阪公立大は「1学域と11学部」に再編し、大学院も15の研究科に集約する。学部の入学定員は合計2,853人。

学部・学域(入学定員) 特徴(入学定員)合計2,853人
基幹教育機構 英語教育の強化(卒業までにCEFR B1*以上を目指す)、数理・データサイエンス基礎を全学に提供、初年次に基幹ゼミナールで能動的学習姿勢を習得。大学院において研究公正、キャリアデザイン、プレFDなど共通教育を提供。
現代システム科学域(260人) 新大学で唯一の「学域」。SDGsを実現できる人間を育成するため異分野融合、多様な学びの実践及び他学部のSDGs導入に当たっての組織的関与。新大学の入試改革の先導。海外インターンシップや資格取得コースを選択。

  • 知識情報システム学類(60人)
  • 環境社会システム学類(100人)
  • 教育福祉学類(55人)
  • 心理学類(45人)
文学部(160人)
  • 哲学歴史学科(32人)
  • 人間行動学科(56人)
  • 言語文化学科(43人)
  • 文化構想学科(29人)
法学部(180人) 「法学部3年+法科大学院2年」の5年一貫教育で司法試験にチャレンジできる法曹養成コースを設置

  • 法学科(180人)
経済学部(295人)
  • 経済学科(295人)
商学部(270人)
  • 商学科(195人)
  • 公共経営学科(75人)
理学部(299人) 数学から地球科学まで多様な分野での革新的イノベーションを創造する高度な教育研究を実施

  • 数学科(40人)
  • 物理学科(76人)
  • 化学科(85人)
  • 生物学科(40人)
  • 地球学科(24人)
  • 生物化学科(34人)
工学部(741人) 土木、建築、海洋、航空、宇宙を含む工学のフルラインナップで教育研究を実践

  • 航空宇宙工学科(38人)
  • 海洋システム工学科(33人)
  • 機械工学科(128人)
  • 建築学科(34人)
  • 都市学科(50人)
  • 電子物理工学科(108人)
  • 情報工学科(77人)
  • 電気電子システム工学科(65人)
  • 応用化学科(70人)
  • 化学工学科(38人)
  • マテリアル工学科(43人)
  • 化学バイオ工学科(57人)
農学部(150人) 農学部は新大学で独立、分子から生態系をとらえる

  • 応用生物科学科(50人)
  • 生命機能化学科(50人)
  • 緑地環境科学科(50人)
獣医学部(40人) 獣医学部は新大学で独立、公立大学かつ関西圏唯一の獣医師養成課程を設置

  • 獣医学科(40人)
医学部(145人) 高度先進医療を推進

  • 医学科(95人)
  • リハビリテーション学科(50人)(理学療法学専攻、作業療法学専攻)
看護学部(160人) 看護学部は新大学で独立、高度先進医療を推進

  • 看護学科(160人)
生活科学部(153人) 高度先進医療を推進

  • 食栄養学科(65人)
  • 居住環境学科(43人)
  • 人間福祉学科(45人)

 

大学院(15の研究科)

大学院・研究科 専攻
現代システム科学研究科
  • 現代システム科学専攻
文学研究科
  • 哲学歴史学専攻
  • 人間行動学専攻
  • 言語文化学専攻
  • 文化構想学専攻
法学研究科(法科大学院を含む)
  • 法学政治学専攻
  • 法曹養成専攻
経済学研究科
  • 経済学専攻
経営学研究科
  • グローバルビジネス専攻
理学研究科
  • 数学専攻
  • 物理学専攻
  • 化学専攻
  • 生物学専攻
  • 地球学専攻
  • 生物化学専攻
工学研究科
  • 航空宇宙海洋系専攻
  • 機械系専攻
  • 都市系専攻
  • 電子物理系専攻
  • 電気電子系専攻
  • 物質化学生命系専攻
  • 量子放射線系専攻
農学研究科
  • 応用生物科学専攻
  • 生命機能化学専攻
  • 緑地環境科学専攻
獣医学研究科
  • 獣医学専攻
医学研究科
  • 医科学専攻
  • 基礎医科学専攻
  • 臨床医科学専攻
リハビリテーション学研究科
  • リハビリテーション学専攻
看護学研究科
  • 看護学専攻
生活科学研究科
  • 生活科学専攻
都市経営研究科
  • 都市経営専攻
情報学研究科
  • 基幹情報学専攻
  • 学際情報学専攻

 

2022年開学時のキャンパス

キャンパス 所在地 学部等 現大学
阿倍野キャンパス 大阪市阿倍野区 医学部・看護学部 市大
杉本キャンパス 大阪市住吉区 法学部・経済学部・商学部・理学部 市大
中百舌鳥キャンパス 堺市中区 現代システム・情報学部・工学部・農学部 府大
りんくうキャンパス 泉佐野市 獣医学部 府大
梅田サテライトキャンパス 大阪市北区 都市経営研究科 市大大学院
羽曳野キャンパス 羽曳野市 保育・医療などの図書館・講堂など 府大(2025年閉鎖予定)
  • 2022年の新統合大学開校時には6キャンパスで運営
  • 2025年に「森之宮メインキャンパス」が開設
  • 2025年に「羽曳野キャンパス」は閉鎖される予定で、「羽曳野キャンパス跡地」の売却益を新キャンパス建設費の一部に充てる計画もある。

 

2025年時点のキャンパス

キャンパス 所在地 学部等 大学
森之宮(メインキャンパス) 大阪市城東区 基幹教育・文学部・リハビリ学・生活科学部 大阪公立大学(2025年4月開学予定)
阿倍野キャンパス 大阪市阿倍野区 医学部・看護学部 市大
杉本キャンパス 大阪市住吉区 法学部・経済学部・商学部・理学部 市大
中百舌鳥キャンパス 堺市中区 現代システム・情報学部・工学部・農学部 府大
りんくうキャンパス 泉佐野市 獣医学部 府大
梅田サテライトキャンパス 大阪市北区 都市経営研究科 市大大学院

 

新大学キャンパスの設置場所

 

森之宮新キャンパス(2025年開設予定)

森之宮地区(JR大阪環状線から撮影)

大阪城公園側とは、JR大阪城公園駅と数百m南の2か所からペデストリアンデッキ(空中歩道)で接続する計画。

「森之宮新キャンパス」と呼ばれているが、「JR森ノ宮駅」周辺には民間のビルやUR団地があり、新キャンパスまで到達するのに徒歩で10分以上かかる。したがって「JR大阪城公園駅」に近い場所に校舎を配置すると思われる。

しかし、「JR大阪城公園駅」の東側の「大阪メトロ森之宮車庫の線路や設備」をすべて撤去するには1年以上かかるので2025年4月には間に合わない。

したがって、2025年4月には、先行して「旧ごみ焼却工場跡地1.2ha」「大阪メトロ森之宮検車場の一部2.0ha」「旧ごみ焼却工場建替え計画用地2.6ha」の合計5.8haの敷地に校舎を建設(合計延床面積77,100㎡)する。

みずほ総合研究所 森之宮新キャンパスの移転整備、建物構成や規模についは、公募で「みずほ総合研究所」が特定された。

 

2019年11月

JR森ノ宮駅から北へ歩くと大きななビルがあるが、計画外と思われる。

 

2019年11月(JR西日本森ノ宮電車区)

JR森ノ宮駅から近い方に「JR西日本森ノ宮電車区」(約9.6ha)があるが、この施設はそのまま残る。

 

2019年11月(大阪メトロ森之宮車庫の側道から南を撮影)

大阪メトロ森之宮車庫(約11.5ha)があり、ここに新キャンパスが建設される。

 

2019年11月(大阪メトロ森之宮車庫の側道から北を撮影)

OBPの超高層ビルが見えるが、開発面積はかなり広いので建設には相当の年月がかかると思われる。

 

2019年11月

大阪メトロ森之宮車庫の東側にはUR森之宮団地(約2.3ha)があり、こちらも計画外となる。

 

大阪府大・市大 条件付き授業料無償化(2020年から)

  • 2020年から大阪府民で年収590万円未満の場合、大阪府大・大阪市立大の学生は入学料と授業料が全額無償となる。
  • また、年収590万円~年収910万円未満の世帯も子供の数によって1/3支援~全額無償となる。
  • 入学の3年前から大阪府内に居住する世帯が対象。
世帯年収 子供1名 子供2名 子供3名以上
590万円未満 全額無償化
590万円~800万円未満 1/3支援 2/3支援 全額無償化
800万円~910万円未満 免除・軽減なし 1/3支援 2/3支援
910万円以上 免除・軽減なし

大阪府立北野高校の京大合格者数は72人、阪大58人、神戸大42、府大21人、市大12人だが、大学無償化・軽減となれば「大阪公立大学」へ進学する者が増加する可能性がある。

そうなると「大阪公立大学」の偏差値が現在の大阪市大・大阪府大よりも高くなるかもしれない。

 

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