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【自治体初】神戸市がエバンジェリストを採用 2019年10月【企業誘致・移住】

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2019年10月、神戸市役所は自治体初の試みとして「エバンジェリスト」2名を採用した。

「エバンジェリスト」とは「伝道師」の意味で、首都圏や海外から神戸市へ企業誘致、移住促進のプロモーションを東京を拠点に行う。任期は3年間。

ちなみに「エヴァンゲリオン」はギリシア語で「福音」という意味らしい。

 

乾 洋氏(51歳)
神戸市北区出身で、オリックスのマレーシア支社長から転職。

栗山麗子氏(45歳)

日本製粉でアマニ(オイル)をヒットさせ、転職。

 

 

コメント

新聞やテレビで特集されたが、乾氏のツイッターフォロワー数は約250人で神戸市の人口150万人から考えると少ない。

神戸のために素晴らしいキャリアから転身した人なので、もっとフォローさんが増えてもいいと思う。

 

エバンジェリスト採用の背景

神戸市は人口減少しており福岡市と川崎市に抜かれ政令指定都市5位から7位に転落した。これを食い止めるため首都圏から企業誘致、移住を推進するためのエバンジェリストを採用したと思われる。

 

首都圏にない魅力を再発見できるか?

東京から神戸に一部機能を移すためには、東京にないメリットが神戸になければならない。

例えば、東京の大手町の超高層ビルは地下鉄駅から直結しており利便性が高い。しかし、神戸市三宮駅からオフィス街へは徒歩5分~10分の微妙な距離があるし、2021年に完成する駅直結の神戸阪急ビル東館の延床面積は全体で28,500㎡、オフィス面積は11,900㎡しかない。

東京のオフィスビルの延床面積は100,000㎡~200,000㎡くらいがスタンダードなので、神戸のオフィスビルの面積は小さすぎる。

また、ポートアイランドは朝のラッシュ時には乗車率160%と首都圏と変わらないくらい混雑する。これでは、東京から神戸に拠点を移すメリットはない。

 

福岡と比較

羽田空港~福岡空港の飛行機の所要時間は約2時間で、福岡空港からJR博多駅までは地下鉄で5分でアクセスできる。

路線 所要時間 空港からのアクセス時間 合計 便数
羽田空港~福岡空港 2時間 地下鉄で5分 2時間5分 54往復(108便)
羽田空港~神戸空港 1時間20分 ポートライナー18分 1時間38分 9往復(18便)

所要時間は神戸の方が短いが、羽田~福岡は1時間に3便くらいで、羽田~神戸は1時間半に1便くらいなので、総合的な利便性では福岡の方が勝るのではないか?

また、福岡~上海の距離は約880kmで福岡~羽田の約910kmよりも近く、中国へのアクセスがいいという圧倒的メリットが福岡にはある。

さらに福岡の中心「天神」から電車で10分~15分の3LDKのマンションの家賃相場は約10万円、渋谷から電車で15分の3LDKのマンションの家賃相場が20万円以上なのと比較すると居住コストが圧倒的に安い。

実際に福岡に行くと、食事も美味しいし接客もいいので「福岡に引っ越したい」と一瞬思うこともあるくらい毎日楽しい。

残念ながら、神戸に行っても「引っ越したい」とは思わない。

 

ピンチをチャンスに変えた福岡

九州では北九州市が工業化に一早く成功していた。福岡市は工業で勝負するのではなく、第3次産業を成長させることに成功した。

神戸は異国情緒の港町のイメージがあるが、実際は、神戸製鋼、川崎重工業、三菱重工などの重化学工業の工業都市としての側面が強い。

しかし、日本の工場は海外移転し成長産業ではなくなった。神戸は1998年から神戸医療産業都市の構想を立ち上げ、約20年間で4,400億円の資金を投入したが、バイオ産業が重化学工業に代わるほどは成長していない。

 

まとめ

エバンジェリストの2名の方は優秀なキャリアの持ち主で才能も能力もお持ちだと思うが、神戸市に東京や福岡市以上の魅力がないのでかなり困難なミッションになると思う。

だから、神戸人はそういう人を応援しないといけないと思う。しかし、神戸人はエバンジェリストに興味がないのではないか?

そうだから「神戸人は、実は地元愛ではなく、自分ファースト」と思ってしまう。

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