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新大阪駅の高さ制限は130m(航空法)だが、実際の上限は100mとなる理由

2018/08/03

新大阪駅は伊丹空港(大阪空港)の着陸コースにあたるので、航空法により「物件」の高さは海抜約130mに制限されている。

高さ制限の参照HP http://www.kansai-airports.co.jp/itm_seigen/index.html

しかし、実際には新大阪駅周辺のビルの高さは最高で約100mとなっている。なぜだろうか?

高さ100mのビルと高さ130mのビルでは30mしか違わないが、容積率次第では延床面積で「10万平米」と「13万平米」の差になってくる。

なぜ、新大阪には130mのビルが建設されないのか?

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「航空法の高さ制限」と「用途地域の高さ制限」の違い

  • 航空法の高さ制限は、「建築物」「建築用クレーン」「アドバルーン」も対象となる。
  • 用途地域の高さ制限は、「建築物」のみを対象としている。

新大阪駅周辺の「航空法の高さ制限」は約130mだが、130mのビルを建てるためには、30mくらいのクレーンが必要なため、実際には高さ100m程度のビルが上限となる。

また、航空法の高さ制限は「海抜」で、用途制限の高さ制限は地盤面からの「高さ」になる。

新大阪駅の海抜は約2mなので、正確には地盤面からの高さ制限は約128mとなる。

ニッセイ新大阪ビル(高さ約101m)と飛行機(推定高度300m)

 

梅田(JR大阪駅)のビルは航空法の高さ制限上限なのか?

基本的には航空法の高さ制限は建設用のクレーンも対象になる。

しかし、梅田の「梅田阪急ビル」の高さは航空法の高さ制限約189mに対して、高さ187mとなっているのはなぜか?

結論から言うと、「航空法の高さ制限」は6種類あって、「新大阪駅」と「梅田」ではその種類が違う。

そのため、「新大阪」ではクレーンを含めた「高さ」は130mを超えられない。しかし、「梅田」ではクレーンを含めた高さは上限の約189mを超えても許可されるため187mのビルを建設できた。

 

航空法の高さ制限の6種類

出典 国土交通省

制限表面の種類 クレーン設置 内容 法律
進入表面 × 着陸帯に接続し50分の1の勾配 航空法第2条8項
水平表面 空港から半径4kmの円内は高さ45m 航空法第2条9項
転移表面 × 滑走路の両側 航空法第2条10項
延長進入表面 × 進入表面の外側 航空法第56条2項
円錐表面 水平表面の外縁 航空法第56条3項
外側水平表面 円錐表面の上縁 航空法第56条4項

水平表面、円錐表面及び外側水平表面に係るもので「仮設物」、「避雷設備」または「地形又は既存物件との関係から航空機の飛行の安全を特に害さない物件」については、申請により東京航空局長の承認を受ければ、当該制限表面の上に出て、これを設置することができます。

引用 国土交通省 http://www.cab.mlit.go.jp/tcab/info/02.html

「梅田阪急ビル」は航空法の「円錐表面」の範囲に入るので、当局の許可を受ければ「建設用クレーン」が航空法の高さ制限を超えても設置できる。

しかし、「新大阪駅周辺」は航空法「延長進入表面」の範囲なので、「建設用クレーン」も航空法の高さ制限を超えてはならない。

したがって、「新大阪駅周辺」では航空法の高さ制限が゙130mであっても、実質的には100mがビルの高さの上限となる。

 コメント

2018年3月「新大阪に1兆7000億円の投資提案」があったので、今後「新大阪」建物の高さについて調べてみました。

あくまでも個人の法律解釈なので、間違っている可能性もあります。

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