大阪府と大阪市は2021年9月8日、次世代モビリティとして期待される「空飛ぶクルマ」について、機体開発を進めるベンチャー企業「スカイドライブ(東京)」と連携協定を締結すると発表した。
参照 大阪府 https://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=42343
2025年大阪・関西万博で輸送手段として活用が期待されるが、それだけではなく、防災機能の強化、イノベーションの創出(産業振興)、大阪の地域活性化など多くの分野で実用化を推進する協定になると思われる。
SD-03(出典 スカイドライブ社)
2021年10月に国土交通省に型式証明申請した機体は「2025年に事業化を目指している機体」とされるので、上記写真のSD-03ではないと思われる。
また、別のソースでは「2人乗りの機材で万博会場と天保山(海遊館)の5kmを飛行する」計画を立てているとされる。SD-05という機体の可能性がある。

次世代機(SD-XX)出典 スカイドライブ社
SD-XXは車として道路を走行し飛行もできるというコンセプトモデルで、2025年大阪・関西万博で実用化されると予想される「SD-05」とも違う。
SkyDrive社製「空飛ぶクルマ」
機体名 | SD-03 | 次世代機(SD-XX) |
乗員 | 1名 | 2名 |
サイズ | 高さ2m、幅4m、長さ4m | 高さ1.5m、幅3.5m、長さ4m |
重量 | 400kg | 500kg |
ローター数 | 8基(4カ所にローターを2つずつ) | 8基(4カ所にローターを2つずつ) |
ローター方式 | 2重反転式 | |
有人試験飛行 | 2020年8月 | (2025年実用化目標か?当ブログ予想) |
最高速度 | 40km/h | 100km/h(走行速度60km/h) |
飛行時間 | 5分~10分 | 20分~30分 |
飛行距離 | 約3km~6km(当ブログ予想) | 20km~30km(当ブログ予想) |
飛行高度 | 高度500m以下 |
出典 大阪府
2024年にUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)と「万博会場(夢洲)」の約5kmを結ぶ計画もある。
出典 大阪府
関空~万博会場(30km)や神戸空港~万博会場(15km)の飛行計画もあるが、2025年の大阪・関西万博には間に合わない可能性もある。
- 現在の法律では、空を飛ぶためには「型式証明」を取得する必要がある。国土交通省は2021年10月29日にスカイドライブ社からの「型式証明申請」を受理した。型式証明の審査対象は、2025年に事業化を目指している機体となる。
- また、大阪湾上を飛行するならば、航空機との関係からレーダーや空中衝突防止装置「TCAS」なども必要になるかもしれない。
- 当ブログの予想では2025年に関空~大阪・関西万博会場(夢洲)間の直線距離30kmを「商業運航」することは実現はかなり困難と思われる。
- また、安全性の観点から、いきなり海の上(USJ~万博会場の夢洲の間5km)を飛行するのも難しいと思う。したがって、2025年万博では、陸地である万博会場内(敷地面積155ha)を飛行する程度になるのではないか?
株式会社SkyDrive 概要
設立 | 2018年7月 | |
代表者 | 代表取締役CEO 福澤 知浩 | |
URL | https://skydrive2020.com/ | |
事業内容 |
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所在地 |
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系列 | トヨタ自動車出身の技術者らが設立 |
2025年大阪・関西万博 開催概要
テーマ | いのち輝く未来社会のデザイン |
会期 | 2025年4月13日(日)~2025年10月13日(月)/ 184日間 |
会場 | 大阪市花区の人工島「夢洲」 |
会場面積 | 155ha |
アクセス | 大阪メトロ中央線(北港テクノポート線)延伸・新駅設置予定 |
経費 | 1,850億円(会場建設) |
800億円~830億円(運営費) | |
来場者数 | 2,800万人 |
入場料(予想) | 4,800円(当日・大人) |
出典 大阪市
アクセス
2025年の国際博覧会(万博)は大阪市西部の人工島(夢洲)で開催される。
三重県が先行か?
VoloCity(出典©Volocopter)
JALは2025年度に「空飛ぶクルマ」を使った事業に乗り出す。三重県などで空港と観光地を結ぶ旅客輸送サービスを始める。
引用 日経新聞 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO73760930Q1A710C2MM8000/?unlock=1
JAL(ドローン eVTOL)概要
名称 | VoloCity(当ブログ予想) |
最高速度 | 110km/h |
航続距離 | 35km |
乗員 | 2名 |
離着陸方式 | eVTOL(電動垂直離着陸機) |
動力 | リチウムイオン電池 |
推進方式 | プロペラ推進 |
開発企業 | ボロコプター社(Volocopte)ドイツ |
三重県と実証実験や事業化に向けた連携協協定を提携しており、中部空港と対岸の三重県の観光地を結ぶ路線に就航する可能性がある。
JALは2020年にドイツ・ボロコプター社に出資している。
運賃については、2020年の情報では「15分 300ユーロ(約3万9000円)」とするものもある。一般的にヘリコプターの運賃は1分1万円とされるので、現在のヘリコプターよりも安い可能性がある。
米モルガン・スタンレーは40年までに世界の空飛ぶクルマの市場規模が1兆5千億ドル(約165兆円)に成長すると予測する。
ドイツのボロコプター社(Volocopte)は、新コンセプト機体「VoloConnect」を発表した。
それによると、4人乗り、巡航速度180km/h(最高速度250km/h)、航続距離100kmで都市間移動に利用できる仕様になっており、数年後の認証取得を目指している。