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トランプ大統領の最大の課題は「2026年11月3日の米国の中間選挙」―米中・日中外交も選挙戦略の一部でしかない

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2026年の国際政治を読み解くうえで、最も重要なキーワードは「アメリカ中間選挙」である。

表面的には日米首脳会談や米中首脳外交が相次いで予定されているが、これらの外交日程は単なる国際関係の調整ではない。

むしろ、トランプ大統領にとっては2026年11月3日の中間選挙に勝利するための政治戦略として位置付けられている可能性が高い。

 

トランプ政権にとっての中間選挙の意味

アメリカ政治において中間選挙(2026年11月3日)は極めて重要である。大統領選挙の中間年に行われるこの選挙では、上下両院の議席が争われ、議会の主導権が大きく変わる。

  • 上院(任期6年、定数100)の「3分の1」の改選
  • 下院(任期2年、定数435)の「全議席」の改選
  • 州知事選などの地方選挙

仮に共和党が議席を減らせば、

・予算成立の停滞
・外交政策の制約
・弾劾リスクの上昇

といった事態に直結する。

トランプ大統領は強い大統領権限を背景に外交を進めるスタイルを取ってきたが、それは議会の支持があってこそ成り立つ。つまり、2026年の最大の政治目標は外交成果を積み上げ、有権者に「アメリカを再び強くした」と印象付けることである。

 

不完全燃焼だった2025年4月のトランプ関税
2025年4月に発動されたトランプ関税は、中国から経済的譲歩を引き出すことを狙った政策だった。
しかし、中国は対抗措置としてレアアースの輸出制限を示唆し、アメリカの産業界に大きな圧力をかけた。その結果、トランプ政権は強硬路線を維持することが難しくなり、関税措置の本格実施については約1年間の猶予を設けざるを得なくなった。
「米国通商代表部(USTR)は11月26日、1974年通商法301条に基づく対中追加関税(301条関税)の適用除外措置の期限を2025年11月29日から2026年11月10日に延長すると発表した。」
引用 JETRO

その結果、トランプ大統領は戦略の軸足を変更し、新たなターゲットとして南米のベネズエラに注目するようになった。狙いは、資源外交を通じて南米における中国の影響力を弱めることである。

近年、中国は南米各国に対してインフラ投資や資源開発を進め、経済的な存在感を強めてきた。こうした状況の中で、アメリカはエネルギー分野を切り口に影響力を回復させ、中国勢力の拡大を抑え込もうとしていると考えられる。

さらにトランプ政権は、インドがロシア産石油を購入し続けている現状にも強い懸念を示している。ロシアにとってエネルギー輸出は国家財政を支える重要な収入源であり、その資金が軍事力や外交戦略を支えている側面がある。そのため、インドによるロシア産石油の輸入を縮小させることは、ロシア経済を弱体化させるうえで大きな意味を持つ。

つまり、トランプ政権の資源外交は、単なるエネルギー政策ではなく、中国とロシアの双方を牽制する地政学的戦略として位置付けられているのである。

 

2026年のトランプ外交―対中経済政策の再構築

2026年のトランプ外交は、中国に対する経済政策を「仕切り直す年」になると考えられる。

2025年4月、トランプ政権は中国に対して高い関税を課し、中国から経済的な譲歩を引き出そうとした。

しかし、中国は対抗策としてレアアースの輸出制限を示した。レアアースは半導体や電気自動車、防衛産業などに不可欠な資源であり、この措置はアメリカの産業界にも影響を与えた。

その結果、アメリカは強硬な関税政策を続けることが難しくなり、トランプの追加関税は2026年11月10日までの猶予期間を設ける形となった。つまり、当初期待していたほどの成果は得られなかったのである。

こうした経験を踏まえ、2026年のトランプ外交は単純な米中2国間の関税強化路線から、多角的な経済戦略へと転換する可能性が高い。

特に注目されるのは、同盟国との連携を強化し、中国に対する経済圧力を分散させる戦略である。

日本とは、レアアースの資源開発やリサイクル技術の確立、さらには代替資源の研究開発などの分野で、連携が進む可能性が高いと考えられる。

また、日本やオーストラリア、フィリピン、さらにはインドなどと連携することで、サプライチェーンの再構築を進め、中国依存からの脱却を目指す動きが加速するとみられる。

また、資源外交の強化も重要な柱となる。ヴェネズエラなど資源国との関係を見直し、エネルギー供給網を多様化することで、中国やロシアの影響力を抑制しようとする動きが進む可能性がある。これは単なる経済政策ではなく、安全保障と一体化した地政学的戦略と言える。

さらに、トランプ政権は中国と交渉による譲歩を引き出す「ディール外交」を継続すると考えられる。

強硬姿勢と交渉路線を使い分けることで、アメリカ経済に有利な条件を引き出し、その成果を国内政治、特に中間選挙に結び付ける狙いがある。

 

米国家防衛戦略(NDS)

米国防総省は2026年1月23日、米軍の態勢や予算配分の指針となる国家防衛戦略(NDS)を発表した。

  • 米国本土防衛を最優先
  • 日本などの海外の同盟国防衛を2次的任務へ格下げ
  • 同盟国への負担増要求の明確化
  • 台湾に一度も言及せず(曖昧戦略をさらに強めた)
  • 第1列島線防衛の継続(中国と敵対するのではなく、中国の勢力拡大を抑止するにとどめる)
  • 米国の防衛産業基盤強化(同盟国への武器輸出拡大)

ただし、2026年11月3日の米中間選挙以降に、変化する可能性はある。

 

2026年3月:高市首相の訪米の意味

2026年3月19日に予定されている高市首相の訪米は、日米同盟の結束を改めて示す象徴的なイベントになる。

2026年4月上旬のトランプ大統領の訪中の前に、日米同盟の結束を「中国」に見せて、中国との交渉を有利に進める狙いがある。

日本側にとっては、安全保障環境が厳しさを増す中で、アメリカとの同盟を再確認する重要な外交となる。一方、トランプ政権にとっては、同盟国に防衛負担を分担させるという政策成果を国内に示す絶好の機会となる。

現在、アメリカは同盟国に対して、

・防衛費の増額
・インド太平洋地域での軍事協力拡大
・安全保障ネットワークの強化

を求めている。

日本が防衛力強化や地域安全保障への積極関与を示せば、トランプ大統領は「同盟国を結束させた大統領」として支持層へ強くアピールできる。これは中間選挙を見据えた外交成果の第一段階と位置付けられる。

当ブログでは、日本は将来的に防衛費を大幅に引き上げ、2035年頃にはGDP比3.5%程度まで拡大するよう求められる可能性が高いと予測している。これは、現在のGDP水準で換算すると、約19兆円規模に相当する。

さらに、防衛力強化の具体策として、アメリカから約500億ドル(約8兆円)規模の兵器購入を求められる可能性も高いとみられる。これは日米同盟の抑止力を高める狙いに加え、アメリカ側にとっては防衛産業の維持・強化という経済的側面も含んでいると考えられる。

なお、トランプ政権は2025年12月、台湾に対して111億ドル(約1兆7000億円)規模の武器売却を決定しており、さらに追加の武器供与についても検討を進めている。

 

2026年4月:トランプ訪中の意味
2026年4月上旬に予定されているトランプ大統領の訪中は、2026年11月の米・中間選挙を強く意識した外交と見ることができる。

トランプ外交の本質は「ディール(取引)」にある。訪中の最大の目的は、中国との交渉を通じてアメリカ経済に有利となる譲歩を引き出し、国内有権者に具体的な成果を示すことにあると考えられる。

特に焦点となるのは、

・対中貿易赤字の縮小
・アメリカ製品の輸入拡大
・知的財産保護の強化
・サプライチェーンの是正

といった経済分野での成果である。

トランプ大統領が中国から経済的譲歩を勝ち取ることができれば、「中国に強く交渉できる大統領」というイメージを国内に強く印象付けることができる。これは中間選挙に向けた重要な政治的アピール材料となる。

つまり、2026年4月の訪中は、単なる外交イベントではなく、中間選挙を見据えた経済外交の象徴的な舞台となる可能性が高い。

 

2026年は「外交と選挙が完全に連動する年」

2026年の外交日程を整理すると、次のような流れが浮かび上がる。

外交日程 首脳会談 会議(場所)
2026年3月19日 日米首脳会談 高市首相訪米(米国)
2026年4月上旬 米中首脳会談 トランプ訪中(中国)
2026年11月 米中首脳会談 トランプ訪中(中国・広東省深圳市):アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議
2026年12月 米中首脳会談 習近平訪米(米国・フロリダ):アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議

これらはすべて、2026年11月3日の中間選挙を見据えた外交戦略として読み解くことができる。

2026年に予定されている日米中首脳外交は、単なる国際関係の調整ではなく、トランプ大統領が中間選挙に勝利するための戦略的外交として位置付けられる可能性が高い。

そしてその外交戦略の中で、日本はアメリカの同盟ネットワークを支える重要な存在となる。今後の世界情勢を読み解くうえで鍵となるのは、「外交を見る際には、必ずアメリカの選挙を視野に入れる」という視点であると言えるだろう。

 

2026年2月~3月にイラン攻撃の可能性?
トランプ大統領は、南米における中国の影響力を排除する狙いから、ベネズエラ大統領の拘束に踏み切ったとみられる。
さらに、2026年4月に予定される米中首脳会談を見据え、中東情勢にも圧力を強めており、イランに対して2026年2月~3月に軍事行動に踏み切る可能性も指摘されている。
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