2018年7月24日(火)午後4:47~読売テレビの情報番組「ten.」で「空前のホテルラッシュ勢いはどこまで続く?」が放送されます。
当ブログも、「大阪の新規開業ホテル2年で1万5000室」という記事を書いているので参考にしながら、テレビを見ると面白いかもしれません。
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関西のホテル客室増加数(当ブログ集計)
都市名 | 2016年客室数 | 2020年客室数 | 客室増加数 |
大阪 | 50,000 | 80,000 | +30,000 |
京都 | 22,000 | 35,000 | +13,000 |
神戸 | 12,500 | 15,000 | +2,500 |
合計 | 84,500 | 130,000 | +45,500 |
最近の大阪のホテル建設では、
- アパホテル
- WBF(ホワイト・ベアファミリー)
- ユニソホテル
- 3グループのホテルチェーン建設が多い
さらには、静岡のホテルチェーン「くれたけ」など地方ホテルも大阪に進出している。
民間のシンクタンクでは2020年に大阪のホテルは5,000室の余剰になるとしているが、テレビではどういう結論になるか注目したい。
放送内容
- 大阪市内では現在100軒のホテルが建設されている
- 2020年には大阪市で1万室が余剰になる。京都市も1万室が余剰となる。
- 今後、ホテルはレストランや日本らしい体験など特徴を出す必要がある
気になったのが、2020年で大阪市で1万室が余剰になるという予測だ。
いろんな意味に解釈できるが、ここでは「2020年に大阪市のホテル客室数は7万室となり、そのうち1万室が余剰になる」と解釈する。
7万室に対して1万室の余剰になると、ホテル稼働率が約14%低下すると考えられる。
観光庁の資料によると2018年4月の大阪府の宿泊施設稼働率は85.0%となっている。ここから14%稼働率が低下しても71.0%の稼働率になるだけだ。
2018年4月の宿泊施設の稼働率(出典 観光庁)
( )はビジネスホテル
- 全国平均 60.7%(76.0%)
- 東京都 84.3%(89.3%)
- 北海道 50.2%(65.1%)
- 千葉県 70.0%(74.7%)
- 神奈川県 68.2%(83.9%)
- 愛知県 72.9%(81.0%)
- 京都府 72.7%(89.1%)
- 大阪府 85.0%(86.0%)
- 兵庫県 57.9%(78.1%)
報道通り2020年に大阪市でホテル客室が1万室余剰になるとしても、稼働率は約70%になるだけで、これは全国平均の60.7%よりも高い。
また、京都府の72.7%と同程度で、兵庫県の57.9%よりもはるかに高い。
そもそも、ホテルの稼働率は60%~70%が普通であって、現在の大阪のホテル稼働率85%が高すぎる。
したがって、大阪のホテル客室が2020年に1万室余剰となっても、「普通」の状態(ホテル稼働率70%)に戻るだけで、極端な問題にはならないと思われる。