神戸ポートアイランド「ポーアイしおさい公園」
神戸観光局 尾山基(もとい)会長(アシックス会長)
「これから特に富裕層に来てもらいたいので、外資系の高級ホテルやゆったりと滞在してもらうためのリゾートホテルがほしい」
引用 神戸新聞 https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201812/0011916835.shtml
富裕層の旅行スタイル
過去記事でも書いたが、中間層と富裕層の旅行スタイルは大きく違う。
例えば、中間層は「ハワイに行く」→「ホテルを選択」という順番で旅行を決めて行く。
これに対して、富裕層は「馴染みのホテルが大阪に出来た」→「大阪に行く」というパータンが多い。
尾山氏の言う通り、富裕層を取り込むには、外資系高級ホテルを誘致する必要がある。
今後の神戸に、外資系高級ホテルを3~4店建設するには、1,000億円以上の投資が必要である。
しかし、「インターコンチネンタルホテル」「セントレジス」「リッツカールトン」「ハイアットリージェンシー」「コンラッド」などの高級ホテルが大阪に進出している。
神戸に進出する高級ホテルがあるだろうか?
神戸空港も数十億円くらい投資して、プライベートジェット用のターミナルを建設する必要がある。
神戸が富裕層を誘致するなら、1,000億円以上投資する必要がある。
セキュリティ対策
欧米の富裕層は観光でもテロや誘拐を警戒している。
シンガポールが欧米の富裕層に人気なのは、英語が通じる他にアメリカ軍がシンガポールに駐留していることが大きい。
旅行先で、事件事故が起きれば、まず外資系ホテルに避難して、米空母が寄港して、ヘリで救出してくれるのを待つ。
しかし、神戸市は「非核神戸方式」を採用しており、米軍が神戸に寄港するためには、核兵器を搭載していないことを証明しないといけない。
このため、米空母は事実上、神戸に寄港できなくなっている。
ちなみに「非核神戸方式の碑」というものが神戸市内のアジア系外国人関係の建物の前に建っている。
コメント
富裕層って、実は難しい。手間がかかる。
例えば、2015年、サウジアラビアのサルマン国王一族はフランスの別荘に滞在したが、別荘周辺の海岸を立ち入り禁止にして、フランスの地元民が反発する騒動になった。
外国の富裕層というのは、外国政府を動かして、日本政府に対して、公共の施設の貸し切りを依頼してくる。
例えば、神戸市立博物館の特別展を貸し切りにしたり、警察の警備・先導を依頼するかもしれない。
東京の場合、外国政府要人が都心を通過する場合、一般車両、歩行者用の信号を赤にして、外国政府要人の移動をスムーズにすることがよくある。
そういう特別扱いを神戸市はする覚悟があるのか?
「富裕層の観光を誘致」と言うのは簡単だが、現実に誘致すると、神戸市民の生活に支障がでることが多い。
神戸は富裕層ビジネスを本気でやるなら、優秀な人材を集める必要がある。
富裕層ビジネスではないが、観光客を誘致するということで言うなら、東京ディズニーランドは「美女と野獣エリア」に320億円と投資する。
富裕層を神戸に呼び込むには、少なくとも数百億円、場合によっては1,000億円以上の投資が必要だ。
そして、神戸市民は、外国の富裕層の観光のために、日常生活の不便を覚悟しないといけない。
結局、いろいろ、考えると、神戸に富裕層観光誘致なんて、絶対に無理。
お詫び
「神戸には富裕層観光は無理」という記事に合うような写真がなく、とりあえず別の「神戸の写真」を掲載していました。
深夜の更新にもかかわらず、たくさんのアクセスがありました。
記事の内容ではなく、写真が注目されるのは本意ではないので、写真を交換しました。
不快な思いをした方にはお詫び申し上げます。
改めて月間71万PVのブログの影響力に驚いています。
それと同時に、大阪、京都、神戸が協力し、東京に匹敵する経済圏を形成できれば、大阪も京都も神戸もメリットがあるのに、3都市が「バラバラ」の現状が残念です。
経済規模から言って、大阪が3都市の中心になるのは仕方ないことで、早く神戸の人にはそのことに気づいていただきたいと思います。
神戸に富裕層を呼び込むにしても、大阪にある外資系高級ホテルとの連携をまず最初に考えるできだと思う。
例えば、大阪の外資系高級ホテルのコンシェルジュを神戸に招くなどしてはどうでしょうか?