2025年5月(筆者撮影)
神戸新聞によると、神戸市の三宮センター街にある「センタープラザ」など3棟の建替を前提に、区分所有者らで再開発協議会の設立を目指す準備会が2025年7月に発足しました。
参照 神戸新聞
神戸・三宮の「センタープラザ」「センタープラザ西館」「さんプラザ」の3棟を合わせると、敷地面積は約1万6,000㎡、延床面積は約13万㎡にもなります。(地震の前は約14.5万㎡)。
当ブログの試算では事業費はおよそ600億円~800億円にのぼると予想されます。
3棟合わせて区分所有者は約400人いますが、単純計算すると一人あたり1億5,000万円~2億円の負担となります。いくら再開発に賛成の声があっても、これだけの高額負担は大きなハードルとなり、実際に建て替えが実現できるかどうかは不透明です。
現在、3棟の管理は神戸市の外郭団体「神戸サンセンタープラザ」が担っており、もし建て替えを本格的に進めるとすれば、神戸市が一時的に数百億円単位の資金を投入しなければならない可能性もあります。
あくまで個人的な見方ですが、2025年10月に予定されている神戸市長選を控え、現市長にとっては大きなアピール材料になるという政治的な側面もあるのではないかと思います。
アクセスは、三ノ宮駅から徒歩5分。
地図
名称 | 「センタープラザ」「センタープラザ西館」「さんプラザ」 |
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所在地 | 神戸市中央区三宮町1丁目9-1など |
敷地面積合計 | 15,850㎡
センタープラザ(5,500m²) |
延床面積合計 | 130,000㎡
センタープラザ(57,000m²) |
階数 | センタープラザ(地上19階・地下2階) センタープラザ西館(地上8階・地下2階) さんプラザ(地上10階:地震のため7階~10階は撤去) |
竣工 | 1970年~78年 |
区画数 | 670区画 |
区分所有者数 | 約400人 |
管理 | 神戸サンセンタープラザ(神戸市外郭団体) |
区分所有者の負担を軽くするには、容積率を2,000%まで引き上げる必要があります。
建て替え後の延床面積を 30万㎡ に設定すると、
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15万㎡ は既存の区分所有者が引き続き所有
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15万㎡ は新たに創出される床として売却し、その収益を建設費に充てる
という計画になります。
ただし問題は、神戸に30万㎡規模の商業・オフィス需要が本当にあるのかという点と、建設費が1,500億円規模になる点です。需要がなければ、売却で建設費をまかなう構想は成り立ちません。
当ブログの試算では、仮に実現する場合でもスケジュールはかなり先になりそうです。
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早くても 2030年頃に具体案が浮上 → 2035年頃着工 → 2040年完成
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難航すれば 2040年頃着工 → 2050年完成
という長期的な見通しになります。