グラングリーン大阪
毎年恒例の「都道府県魅力度ランキング2025」が2025年10月4日に発表された。
この調査は、ブランド総合研究所が全国の人々を対象に実施している「地域ブランド調査」の一環で、観光地としての知名度や住みやすさ、食のブランド力など、幅広い観点から都道府県の“魅力”を数値化したものだ。
2025年のランキングでは、北海道が17年連続で1位を獲得。依然として圧倒的な人気を誇っている。
2位は京都府で、こちらも17年連続の2位を維持。3位には沖縄県が続き、南国リゾートとしてのブランド力が健在であることを示した。
4位は神奈川県で5位の東京都を逆転した。都会的な横浜市と、歴史的な鎌倉市があり、スポーツ観戦、美術館、博物館が整備されている点が評価された。
一方、大阪府は前年の7位から8位に順位を下げた。観光客の増加によるオーバーツーリズムの影響が、イメージ評価に影を落とした可能性もある。
奈良県は前年10位から9位へとランクアップした。近年は奈良県内でホテルの開業が多く、歴史文化の再評価が進んでいる様子がうかがえる。
また、兵庫県も前年11位から10位に浮上し、関西勢が全体的に上位を維持する結果となった。
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順位 | 昨年順位 | 都道府県 | 魅力度(点) |
---|---|---|---|
1 | 1 | 北海道 | 70.7 |
2 | 2 | 京都府 | 52.6 |
3 | 3 | 沖縄県 | 48.6 |
4 | 5 | 神奈川県 | 43.1 |
5 | 4 | 東京都 | 42.1 |
6 | 6 | 福岡県 | 39.4 |
7 | 8 | 長野県 | 36.8 |
8 | 7 | 大阪府 | 35.6 |
9 | 10 | 奈良県 | 35.4 |
10 | 11 | 兵庫県 | 34.9 |
11 | 12 | 長崎県 | 34.8 |
12 | 9 | 静岡県 | 33.7 |
13 | 13 | 石川県 | 31.6 |
14 | 15 | 広島県 | 30.2 |
15 | 16 | 宮城県 | 30.1 |
16 | 17 | 愛知県 | 30.0 |
17 | 18 | 鹿児島県 | 28.9 |
18 | 19 | 千葉県 | 28.7 |
19 | 20 | 熊本県 | 27.7 |
20 | 22 | 富山県 | 27.4 |
21 | 21 | 青森県 | 26.9 |
22 | 23 | 山梨県 | 26.1 |
23 | 25 | 三重県 | 25.2 |
24 | 24 | 秋田県 | 24.8 |
25 | 26 | 大分県 | 23.9 |
26 | 33 | 山形県 | 23.8 |
27 | 26 | 香川県 | 23.7 |
28 | 30 | 新潟県 | 23.6 |
29 | 29 | 和歌山県 | 23.4 |
30 | 24 | 宮崎県 | 23.2 |
31 | 35 | 岩手県 | 22.1 |
32 | 27 | 愛媛県 | 21.9 |
33 | 37 | 福島県 | 21.5 |
34 | 34 | 岐阜県 | 21.2 |
35 | 36 | 高知県 | 21.2 |
36 | 40 | 福井県 | 20.2 |
37 | 42 | 滋賀県 | 19.9 |
38 | 38 | 岡山県 | 19.5 |
39 | 39 | 栃木県 | 18.9 |
40 | 41 | 群馬県 | 18.9 |
41 | 43 | 徳島県 | 18.8 |
42 | 38 | 島根県 | 18.0 |
43 | 43 | 山口県 | 17.8 |
44 | 44 | 鳥取県 | 17.3 |
45 | 41 | 佐賀県 | 15.4 |
46 | 45 | 茨城県 | 14.3 |
47 | 46 | 埼玉県 | 13.7 |
1位には毎年強さを見せる北海道が今年も君臨。食、自然、観光、知名度のすべてで圧倒的なブランド力を誇ります。
2位・3位には京都府と沖縄県が続き、定番の観光地が上位を固めました。
これら上位県に共通するのは、「訪れた経験を通じた好印象」と「SNS発信に耐えうる“映える”要素」です。
特に、京都・沖縄・福岡といった観光地は、国内外の観光需要の回復とインバウンド再拡大の波を受け、強い評価を維持しました。
一方で、都市部の存在感も増しています。
東京・大阪・福岡といった大都市は、観光・ビジネス・生活環境の三拍子が揃う“多面的な魅力”が評価されており、
「住みたい」「働きたい」「訪れたい」三拍子を兼ね備えたエリアとして人気が定着しています。
グラングリーン大阪
「観光+暮らし」の複合評価へ
従来は観光地の印象が中心でしたが、近年は「居住環境」「食文化」「安全性」なども評価対象に。
観光地としてだけでなく、“生活の質”も魅力度の重要要素となりつつあります。
地方創生とSNSの力
地方県でも、YouTube・Instagramなどを活用し“ストーリー性のある地域発信”を行う自治体が順位を伸ばしています。
「体験型観光」「ご当地グルメ」「地域コミュニティの温かさ」など、エモーショナルな価値が評価されやすくなっています。
若年層がけん引する新たな評価軸
Z世代を中心とする若年層の回答傾向では、自然や観光だけでなく「移住したい」「テレワークしたい」といったライフスタイル志向の県が評価を上げています。
長野・熊本・宮崎といった自然豊かな県がこの層に人気です。
ランキング上位の県に共通するのは、「長年にわたるブランドの積み上げ」と「時代に応じた再発信の巧みさ」です。
北海道が長く1位を維持しているのは、観光地の多さだけでなく、季節ごとの魅せ方・グルメ・映像発信を総合的に進化させてきた結果。
一方で、下位の県も「知られざる名所」「食の発信」「地域移住支援」などを磨くことで、順位を大きく変える可能性を秘めています。
中央公会堂(大阪・中之島)
民間シンクタンク「ブランド総合研究所」(東京)は2022年10月8日、2022年の都道府県別魅力度ランキングを発表した。
具体的には「以下の自治体について、どの程度魅力を感じますか?」という問いに対して
- 「とても魅力的」を100点
- 「やや魅力的」を50点
- 「どちらでもない」「あまり魅力を感じない」「全く魅力的でない」を0点
として、それらの回答を自治体ごとに集計(点数)として算出した。点数が大きいほど消費者はその地域を「魅力的」と感じる人が多いことになる。
引用 https://news.tiiki.jp/articles/4697
上位の都道府県は観光客も多く、「観光に行く場合の魅力度」という意味だと思う。
魅力度が高い都道府県(2022年)
「うめきた2期(JR大阪駅北側再開発)」(出典 UR都市機構)
順位 | 都道府県名 | 点数 |
1位 | 北海道 | 73.3 |
2位 | 京都府 | 57.3 |
3位 | 沖縄県 | 53.6 |
4位 | 東京都 | 49.3 |
5位 | 大阪府 | 43.2 |
6位 | 神奈川県 | 41.6 |
7位 | 福岡県 | 40.8 |
8位 | 奈良県 | 36.9 |
9位 | 長崎県 | 35.8 |
10位 | 石川県 | 33.1 |
11位 | 兵庫県 | 32.4 |
12位 | 長野県 | 32.2 |
13位 | 千葉県 | 32.0 |
14位 | 静岡県 | 30.5 |
15位 | 宮城県 | 29.6 |
16位 | 鹿児島県 | 27.6 |
17位 | 熊本県 | 27.4 |
18位 | 広島県 | 27.3 |
19位 | 青森県 | 26.7 |
20位 | 愛知県 | 25.8 |
北海道道は14年連続1位、京都府も14年連続2位となった。
3位の沖縄県は0.8点低下した。
4位の東京都は49.3点、5位の大阪府は43.2点で差は6.1点となった。前年の差5.5点から拡大している。
「うめきた2期」が一部街びらきする2024年、大阪・関西万博が開催される2025年には、大阪府の魅力度が上昇する可能性もある。
魅力度が高い都道府県(2022年)
順位 | 都道府県名 | 点数 |
21位 | 宮崎県 | 25.4 |
22位 | 三重県 | 25.2 |
23位 | 富山県 | 24.7 |
23位 | 秋田県 | 24.7 |
25位 | 新潟県 | 24.3 |
26位 | 和歌山県 | 23.7 |
27位 | 山梨県 | 23.6 |
28位 | 山形県 | 23.1 |
29位 | 大分県 | 22.5 |
29位 | 高知県 | 22.5 |
31位 | 岩手県 | 22.4 |
32位 | 香川県 | 22.3 |
33位 | 岡山県 | 21.0 |
34位 | 福島県 | 20.0 |
34位 | 岐阜県 | 20.0 |
36位 | 愛媛県 | 36.0 |
37位 | 福井県 | 19.0 |
38位 | 滋賀県 | 18.3 |
39位 | 島根県 | 18.1 |
40位 | 栃木県 | 17.7 |
栃木県には「日光」「那須」など観光地が多いが、それが「栃木県」と結びついていないと思う。実力的には10位~20位であってもおかしくないと思う。
魅力度が高い都道府県(2022年)
順位 | 都道府県名 | 点数 |
41位 | 徳島県 | 17.4 |
42位 | 鳥取県 | 17.3 |
43位 | 山口県 | 15.4 |
44位 | 群馬県 | 15.1 |
45位 | 埼玉県 | 14.3 |
46位 | 茨城県 | 13.5 |
47位 | 佐賀県 | 13.2 |
民間シンクタンク「ブランド総合研究所」(東京)が2021年10月9日、2021年の都道府県別魅力度ランキングを発表した。
具体的には「以下の自治体について、どの程度魅力を感じますか?」という問いに対して
- 「とても魅力的」を100点
- 「やや魅力的」を50点
- 「どちらでもない」「あまり魅力を感じない」「全く魅力的でない」を0点
として、それらの回答を自治体ごとに集計(点数)として算出した。点数が大きいほど消費者はその地域を「魅力的」と感じる人が多いことになる。
引用 https://news.tiiki.jp/articles/4697
魅力度が高い都道府県(2021年)
順位 | 都道府県名 | 点数 |
1位 | 北海道 | 73.4 |
2位 | 京都府 | 56.4 |
3位 | 沖縄県 | 54.4 |
4位 | 東京都 | 47.5 |
5位 | 大阪府 | 42.0 |
6位 | 神奈川県 | 40.0 |
7位 | 福岡県 | 37.5 |
8位 | 長崎県 | 33.9 |
9位 | 奈良県 | 33.4 |
10位 | 長野県 | 32.5 |
10位 | 石川県 | 32.5 |
12位 | 千葉県 | 30.4 |
13位 | 兵庫県 | 30.0 |
北海道道は13年連続1位、京都府も13年連続2位、大阪府は前年の6位から5位に上昇した。
4位の東京都は47.5点、5位の大阪府は42.0点なので差は5.5点となっている。
「うめきた2期」が一部街びらきする2024年、大阪・関西万博が開催される2025年には、大阪府が東京都を抜く可能性もある。
JR大阪駅前(2021年)
魅力度とは具体的にどういうことか?
上位のランキングを見ながら考察してみます。
順位 | 都道府県名 | 特徴 |
1位 | 北海道 | 雄大な自然・ウインタースポーツ |
2位 | 京都府 | 古都の歴史的町並み・神社仏閣 |
3位 | 沖縄県 | 美しい海・冬でも温暖な気候 |
4位 | 東京都 | 都市観光 |
5位 | 大阪府 | 都市観光 |
1位~5位の都道府県は自然観光、歴史観光、都市観光とタイプは違うが、すべて交通アクセスがいいという共通点がある。
例えば「美しい海」があっても1週間に1便の航空便しかないなら「魅力的(行きたい)」とは思わない。
魅力度3位の沖縄は、羽田=那覇便が通常期でANA15往復、JAL15往復、スカイマーク6往復の1日36往復運航されている。
魅力度2位の京都は地下鉄が2路線しかないが、市バスが縦横無尽に運行しており1日700円(2021年10月から)で乗り放題となる。
東京都は地下鉄13路線、大阪府は地下鉄8路線で、都心部はほとんど駅から徒歩10分~15分で行ける。
団体旅行なら貸し切りバスで観光するので「公共交通機関」の必要性はそれほど高くなかった。
しかし、個人旅行が主流となっているので、個人が自由に移動できる「公共交通機関」の整備が重要になっている。
しかし、公共交通機関の整備には多額の費用がかかる。例えば那覇空港は2020年3月に第2滑走路の供用を開始したが総事業費は2,074億円だった。
結局、魅力度を高めるためには、数千億円の費用がかかる空港整備、1km当たり400億円かかる地下鉄整備など公共交通機関の整備が必要だと思う。
それが無理なら京都市のように毎年多額の赤字(2021年度56億円の赤字予想)を出しながら市バスを運行するしかない。但し、毎年50億円の赤字なら20年間で1000億円の赤字となるので、普通の都市ではできないと思う。
いくら魅力的な観光拠点を作っても空港もなく、新幹線もなく、高速道路もないなら1日100人くらいしか来ないと思う。
地下鉄の建設費は1km当たり400億円かかるので、市街地全域に地下鉄を建設できるのは、東京、大阪、名古屋、横浜、札幌、福岡くらいしかない。
福岡市は2015年に人口153万人で神戸市の人口を追い抜き、2021年10月現在162万人と6年間で9万人も人口が増加している。
この人口増加を背景に、福岡市は地下鉄七隈線の延伸事業を進めており、2022年度に開通する予定だ。交通機関の利便性が高まれば、さらにオフィスや商業施設が建設され人口が増加する。
都市観光については、人口増加 → 交通機関の整備 → 魅力度の上昇ということだと思う。