
福岡市・天神の中心部で、大規模な再開発が進められています。
「天神二丁目南ブロック駅前東西街区」では、2027年2月に閉館する予定の福岡パルコ本館・新館などの東街区と、隣接する新天町商店街の西街区を一体的に再開発します。
東街区には、地下4階・地上22階建て、延床面積約14万1,000㎡の大型複合ビルが建設される予定です。
完成は2031年末を見込んでいます。
さらに、2025年度に約1,000億円とされていた設計・整備費は、最新の計画で約1,230億円に増額されました。

出典 福岡市
隣接する「新天町街区(西街区)」は、延床面積8万8000㎡、事業費800億円となる見込みです。このほか、地下通路の整備に90億円がかかります。


3事業を合わせると、事業費は合計2,120億円に達する大規模な再開発となります。
参照 福岡市

建物の概要
| 事業名 | 天神二丁目南ブロック駅前東街区第一種市街地再開発事業 |
|---|---|
| 建物 | 複合施設 |
| 階数 | 地下4階・地上22階 |
| 延床面積 | 約14万1,000㎡ |
| 建築面積 | 約7,500㎡ |
| 容積率 | 約1,550% |
| 建ぺい率 | 約95% |
| 商業 | 地下2階~地上6階 |
| 文化・情報発信 | 7階 |
| オフィス | 8~15階 |
| ホテル | 16~22階 |
| 駐車場 | 地下3階以下 |
| ライブハウス | 地下4階 |
| 完成予定 | 2031年末 |
| 設計・整備費 | 約1,230億円 |
| 制度 | 天神ビッグバンボーナス |
| 特定業務代行者 | 竹中工務店 |

再開発の中心となるのが、福岡パルコ本館・新館などの跡地に建設される大型複合施設です。
新しい建物は、地下4階・地上22階建て。
延床面積は約14万1,000㎡で、商業施設だけでなく、オフィス、ホテル、文化・情報発信施設などを備えます。
低層部には大規模な商業施設が入ります。
計画では、地下2階から地上6階までが商業ゾーンとなります。
福岡パルコが閉館した後も、天神の中心部に大規模な商業機能が残ることになります。
これまでの福岡パルコとは異なる、新しい商業施設として生まれ変わることが期待されます。
7階には、商業施設に加えて文化・情報発信機能を整備します。
今回の再開発では、買い物だけを目的とした施設ではなく、文化やエンターテインメントを楽しめる場所を目指している点が特徴です。
8階から15階にはオフィスが入ります。
基準階は1,000坪以上とされており、大企業などにも対応できる大型オフィスフロアになる計画です。
天神の業務機能を強化し、企業やビジネス人材を呼び込む役割が期待されます。
商業施設とオフィスを一体化することで、昼間の買い物客だけでなく、平日のビジネス需要も取り込める施設になります。
建物の最上層となる16階から22階には、国際水準のハイグレードホテルが計画されています。
天神の中心部に高級ホテルが誕生することで、国内外から福岡を訪れる観光客やビジネス客の宿泊需要を取り込むことができます。
高層階にホテルを配置するため、天神の街並みを望む眺望も魅力の一つになりそうです。

地下4階には、特徴的な施設としてライブハウスが計画されています。
商業施設、オフィス、ホテルだけでなく、音楽やイベントなどのエンターテインメント機能を組み込むことで、昼夜を問わず人が集まる施設を目指します。
天神の新たな文化・エンターテインメント拠点になる可能性があります。
大型複合ビルには、制震構造などを採用し、高いBCP(事業継続計画)性能の確保を目指します。
商業施設だけでなく、大型オフィスやホテルが入るため、地震などの災害が発生した場合にも事業を継続できる性能が重要になります。
今回の再開発で注目されるのが、整備費の増額です。
2025年度の試算では約1,000億円でしたが、最新の計画では約1,230億円となりました。
約230億円増加したことになり、天神中心部で進む再開発の規模の大きさが分かります。
今回の再開発では、福岡市が進める「天神ビッグバンボーナス」を活用します。
天神ビッグバンは、建物の高さや容積率などの規制緩和を活用し、老朽化した建物の建て替えや都市機能の高度化を進める福岡市の取り組みです。
今回の建物は、容積率約1,550%、建ぺい率約95%という高密度な計画となっています。
天神の限られた土地を有効活用し、商業、業務、ホテル、文化などの都市機能を一つの建物に集約する計画です。
天神二丁目南ブロックの再開発は、福岡パルコ跡地だけではありません。
隣接する新天町商店街の西街区も再開発される予定です。
西街区では、2026年中の市街地再開発事業の認可申請に向けて、事業計画の作成や建て替えに伴う一時移転などの準備が進められています。
東街区と西街区が同じ時期に再開発されることで、天神の中心部が一体的に生まれ変わることになります。
新天町街区(西街区)」は、延床面積8万8000㎡、事業費800億円となる見込みです。このほか、地下通路の整備に90億円がかかります。
今後は、2026年度に市街地再開発事業の施工や組合設立などの認可、実施設計への着手が予定されています。
その後、2027年3月以降に解体工事へ着手する計画です。
福岡パルコは2027年2月に閉館するため、閉館直後から跡地の再開発が本格化するとみられます。
新しい複合ビルは2031年末の完成を目指します。
福岡市では、天神だけでなく博多区のウォーターフロント地区でも大規模な都市開発を検討しています。
その一つが、MICE施設の整備です。
築45年を迎え、設備の老朽化や機能面の課題を抱える福岡サンパレスと福岡国際センターについて、建て替えが検討されています。
福岡サンパレスは、現在の施設から移転・建て替えする方向で検討が進められています。
福岡国際センターについても、催事の大型化などに対応するため建て替えを検討。
施設を大型化する場合、現在の敷地では不足する可能性があるため、移転も視野に入れています。
天神の再開発に加えて、ウォーターフロント地区のMICE機能も強化されれば、福岡市中心部の都市機能はさらに大きく変わることになります。
福岡パルコ跡地と新天町商店街の再開発によって、天神の中心部では大規模な街の更新が進みます。
特に注目されるのが、今回の22階建て複合ビルです。
商業・オフィス・ホテル・文化・エンターテインメント
という複数の機能を一つの建物に集約することで、天神を訪れる人の目的も大きく変わる可能性があります。
福岡パルコが担ってきた商業機能を残しながら、オフィスや国際水準のホテル、ライブハウスなどを加えることで、天神の新たなランドマークとなりそうです。
福岡市・天神で進む「天神二丁目南ブロック駅前東西街区」の再開発では、福岡パルコ跡地などの東街区に地下4階・地上22階建て、延床面積約14万1,000㎡の大型複合ビルが建設されます。
建物には、
- 地下2階~6階:商業
- 7階:商業・文化情報発信
- 8~15階:大型オフィス
- 16~22階:ハイグレードホテル
- 地下4階:ライブハウス
- 地下3階以下:駐車場
などが計画されています。
整備費は約1,000億円から約1,230億円へ増額。
さらに、新天町商店街も同時期に再開発される予定です。
福岡パルコは2027年2月に閉館し、2027年3月以降に解体工事が始まる予定。
そして、2031年末には新しい22階建て複合ビルが完成する計画です。
天神ビッグバンによって大きく姿を変えてきた福岡・天神ですが、福岡パルコ跡地と新天町の再開発によって、2030年代にはさらに大きく進化することになりそうです。
